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1987 年度 実績報告書

食細胞のCa^<2+>動態に関する生化学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 62480380
研究機関九州大学

研究代表者

古賀 敏生  九州大学, 歯学部, 教授 (00037540)

キーワード食細胞 / Ca^<2+>動員 / GTP / イノシトール三リン酸 / イノシトール三リン酸3ーキナーゼ / IAP
研究概要

食細胞は炎症巣に遊走し, 貧食作用を営み, 活性酸素を産生し, ライソゾーム酵素を放出するなど生体防御に重要な役割を果している. 食細胞がこれらの機能を発揮する際に細胞内Ca^<2+>濃度の上昇が必須であると考えられる. 本年度は(1)モルモットマクロファージを走化性ペプチド(fMLP)で刺激した際のホスホリパーゼCの活性化にGTP結合蛋白質が関与するかどうかを調べると共に, (2)GTPによるCa^<2+>遊離の調節機構の解析を進め, さらに(3)細胞内Ca^<2+>貯蔵部位からのCa^<2+>放出に重要と考えられているイノシトール1,4,5ー三燐酸(InsP_3)より1,3,4,5ー四燐酸への変換に関与するInsP_33ーキナーゼの精製を行った.
〔研究成果の概要〕(1)マクロファージ膜分画にGTPrsを添加すると濃度依存的にInsP_3が増加した. さらに百日咳毒素(IAP)でマクロファージを前処理すると, fMLP刺激によるPIーP_2の水解, InsP_3の産生, 細胞内遊離カルシウム濃度の上昇及びマクロファージの偽足伸長が抑制された. これはcAMPによる効果ではなかった. また, IAPによって修飾された蛋白質は, SDSーPAGEにより, 41KのGTP結合蛋白質であった. 以上のことから, マクロファージにおけるfMLP受容体を介した情報伝達には, 41KのGTP結合蛋白貭が介在していることが示唆された. (2)サポニン処理マクロファージを用いてGTPとInsP_3によるCa^<2+>貯蔵部位からのCa^<2+>遊離能の関連を調べ, 走化性因子によるCa^<2+>動員はInsP_3によってなされており, GTPはCa^<2+>量の長期にわたる調節に関与する可能性を示唆する所見を得た. (3)InsP_33ーキナーゼの精製を進めつつあるが, これまで至適pH6ー8, 至適温度30℃の酸性蛋白質で, 新しいカルモジュリン依存性酵素であることが判明した.

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Yuichi Kimura: Archives of Biochemistry and Biophysics. 257. 363-369 (1987)

  • [文献書誌] Takafumi Hamachi: Biochemical Journal. 242. 253-260 (1987)

  • [文献書誌] Yuichi Kimura: Biochemical Journal. 249. 531-536 (1988)

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公開日: 1989-03-30   更新日: 2016-04-21  

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