研究概要 |
1.試料の作成および咬合面形状計嘉法の改良(山村雅章, 青木英夫) 従来, シアンを使用していたシルバーダイにかわり, 硫酸銅浴によるカッパーダイ模型制作法を開発した. これにより, 一般の歯科技工室でも試料制作が可能となり, 天然歯列模型30組を収集した. 表面性状, 寸法変化は従来のシルバーダイと比較して, ほとんど差は認められなかった. 2.形状計測法の改良(藤田忠寛, 青木英夫) 形状データは, 2バイトバイナリーデータで64Kbで表現できた. また, このデータをもとに石膏ブロックへの等倍の咬合面自動彫刻を試み成功した. 1.2.の成果は, 第77回日本補綴歯科学会学術大会, 第2回国際歯科補綴専門医学会(ICP)において発表した. また, 1.2.の研究設備は, 課題番号59480387により行なっているが, 画像処理ワークステーションとしての能力に限界があるため, さらに少ないデータにて表現する必要が生じた. そこで, 来年度のコンピュータFGP法の研究課題のなかで試みる予定である. 3.下顎運動データのフォーマット作成(玉置勝司, 青木英夫) SGGアナライジングシステムのソフトウエア改良に先立ち, 測定系の精度試験を行なった. その結果, マグネットに旋回を与えない場合はほぼ仕様どうりの精度があるが, 下顎と同じ程度の施回運動時には, 歪みが生じることがわかった. そこで, ヒト下顎の運動をシュミレートする装置を開発して, 各位置での校正表を作成した. SGGシステムは, 元来運動軌跡を描記するたるの装置であるが, 内蔵ADコンバータを直接ドライブする事によって, 次年度のFGP法に使用するためのプログラムを開発した. これらの成果は, 神奈川歯科大学学会第22回総会において発表した.
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