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1988 年度 実績報告書

ガリウム合金の歯科的応用に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 62480402
研究機関福岡歯科大学

研究代表者

堀部 隆  福岡歯科大学, 歯学部, 教授 (30084247)

研究分担者 塚本 末廣  福岡歯科大学, 歯学部, 講師 (80105733)
岡本 佳三  福岡歯科大学, 歯学部, 講師 (50084249)
本川 渉  福岡歯科大学, 歯学部, 助教授 (60084290)
宮崎 光治  福岡歯科大学, 歯学部, 助教授 (40050041)
吉田 穰  福岡歯科大学, 歯学部, 教授 (10084287)
キーワードガリウム合金 / 歯科的応用 / 保存修復 / 理工学的性質 / EPMA分析 / 変異原性 / 修復技法
研究概要

1.ガリウム合金の耐蝕性向上の研究(堀部、岡本)(1)液体ガリウム合金の改良:従来のガリウム合金は高銅アマルガムと比較し、操作性、硬化性はほぼ同等で、硬化初期の機械的性質が優れていた。然し0.05%塩酸、1%乳酸溶液中での腐蝕減量は1.5倍多い欠点を持つため、銀を添加したGa-Sn-In-Ag系合金を試作した。このガリウム合金は液体で安全性をもち、合金粉末との反応性も変わらない。(2)合金粉末の改良:Ag-Sn-Cu-Pd-Zn合金の球状形態と粒度分布を改良し、更に機械的性質の向上に炭化珪素ウイスカを0.5〜1%添加し、耐蝕性の向上に純チタン粉末を5〜15%添加した。結果として、1%炭化珪素を添加したガリウム合金硬化物が13秒練和で、圧縮強さ、引張強さが僅か向上し、チタン5〜10%添加したものは、口腔内環境に似た人工唾液、1%塩化ナトリウム溶液中にでは大幅に耐蝕性が向上し、溶出イオンも微量であった。
2.ガリウム合金の生物学的安全性(1)Rec試験:枯草菌の組換え修復変異株(H17.M45)の発芽増殖抑制を指標として、ガリウム合金とアマルガム(板状)を比較した処、変異原性が認められない。(2)Ames試験:サルモネラTA1535.1538.98.100を使用し、ガリウム合金とアマルガムの溶出液と微粉末でAmes試験により比較した処、変異原性が認められない。
3.ガリウム合金の硬化反応のEPMA分析(宮崎)ガリウム合金硬化物の断面をX線マイクロアナライザにより面分析、線分析を行った処、合金粉末成分のAg.Pdが間質に拡散し、Ag-In相、Ga-Sn相、Ga-Pd相が生成し境界面にPdの高濃度の部分が認められた。
4.ガリウム合金の練和の技法(吉田、塚本)ガリウム合金の練和は、アマルガメータ10秒間練和で容易に行えるが、練和時にカプセル内壁に付着し完全に合金泥の除去が困難で、テフロン樹脂製カプセルを使用するか、他の樹脂製カプセルでは毎回使い捨てをする必要がある。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 上西秀則、萩原義郷、深浦由圭、岡本佳三、堀部隆、成瀬重靖: 歯科材料、器械. 8. 99-100 (1989)

  • [文献書誌] 矢田育男: 福岡歯科大学学会雑誌. 16. (1989)

  • [文献書誌] 金孝玩: 福岡歯科大学学会雑誌. 16. (1989)

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公開日: 1990-03-19   更新日: 2016-04-21  

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