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1989 年度 実績報告書

ラットの三叉神経領域・口腔粘膜での痛覚伝達系における神経伝達物質の形態学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 62480412
研究機関大阪歯科大学

研究代表者

上田 裕  大阪歯科大学, 歯学部, 教授 (10067001)

研究分担者 足立 裕康  大阪歯科大学, 歯学部, 助手 (40140206)
キーワード免疫組織化学的手法 / 三叉神経節 / 三叉神経脊髄路核 / グルタメ-ト作動ニュ-ロン / ペプチド前駆体
研究概要

ラット三叉神経脊髄路核においてGLUおよびGLNaseの陽性構造物は、diffuseに分布し、尾側亜核では辺縁層、大細胞層に多数の陽性細胞および線維が認められた。また主知覚核、中脳路核および運動核においても陽性構造物が認められた。咬筋神経にフルオロゴ-ルド(以下FG)を注入しグルタミネ-スと蛍光二重染色したラットでは、中脳路核、運動核においてFGに標識され、しかもGLNase陽性の細胞が多く認められた。視床のVPMおよび小脳の第1、2脚にもFGを注入しGLNaseと蛍光二重染色を行った。FG標識細胞は主知覚核、吻側亜核、中間亜核の背側に認められ、尾側亜核では背側大細胞層と腹側辺縁層に少数認められた。その一部は同時にGLNase陽性であった。以上のことより三叉神経の知覚系、運動系および視床、小脳への投射系において、GLUが神経伝達物質として働いていることが示唆された。
また、in situハイブリダイゼイション法によりラット三叉神経節、三叉神経脊髄路核、主知覚核における各種ペプチド前駆体preproenkephalin-A(PPEA),preprosomatostatin(ppSOM),β-prepreo-tachykinin(BPPT),prepro-CGRP(ppCGRP),prepro-CRH(ppCRH),preproCCK(ppCCK)の分布を検討した。PPEAは各レベルで多数の標識細胞を認め、また尾側亜核においてPPEA、ppSOM、βPPTは1〜2層に密で、よく似た分布を示し、ppCCKは3、4層にびまん性に標識細胞を認めた。また、ppCRH,ppCGRPは三叉神経節にのみ標識細胞を認めた。標識された細胞は免疫組織化学的手法によるものより広範、かつ多数認められ、神経ペプチドは従来考えられていた以上に、頭部顔面の知覚伝達において、より広範な機能に関与していると考えられる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 鬼頭正直: "ラット三叉神経脊髄路核における各種神経活性物質の分布ーー免疫組織化学的検討ーー" 日本歯科麻酔学会雑誌. 17. 257-266 (1989)

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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