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1987 年度 実績報告書

運動性蛋白尿生成機序とその診断に有用な臨床検査法に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 62480437
研究機関東京慈恵会医科大学

研究代表者

井川 幸雄  東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (80056457)

研究分担者 鈴木 政登  東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (10110925)
キーワード運動負荷 / 最大酸事摂取量(VO_2max) / 尿浸透圧 / 尿中Cl濃度 / アルブミン / β_2ミクログロブリン / 乳酸 / IgA腎症
研究概要

1.健康人の運動負荷時腎機能指標および運動性蛋白尿生成機序:成人男子7名にトレッドミルによる運動負荷試験を行った. 強度は最大酸素摂取量(VO.ナ_<2.ニ>max)を指標とし,その100,80,60,40%VO.ナ_<2.ニ>maxで時間は100%VO.ナ_<2.ニ>max(10〜12分)以外は20分間とした. その結果,種の腎機能検査のうち運動強度の差異を敏感に反映したのは運動後30分時の尿浸透圧,Cl,尿素窒素濃度であり,これらは40%の軽運動後でも低下した. 尿中蛋白(アルブミン:alb,β.ナ_<2.ニ>ミクログロブリン:β.ナ_<2.ニ>M)の出現は80%VO.ナ_<2.ニ>max以上の強い運動後のみ認められた. 激運動後にみられる尿蛋白生成機序を調べる目的で8〜80歳までの男女220名を対対象に最大運動を課し,血漿アンギオテンシンII(pAngII),乳酸(LA)および尿中カテコールアミン(CA),alb,β.ナ_<2.ニ>M,Cl,LA,ピルビン酸(PA),濃度などを測定し,それら相互間の変動の関連性を調べた. 糸球体性蛋白尿生成機序として,AngIIやノルエピネクリンの基底膜size barrier拡大が考えられているが,本研究では尿素中alb濃度とpAngII,または尿中CA濃度とは直接関係は認められなかった. 激運動後30分以後尿中alb,β.ナ_<2.ニ>M濃度いずれも上昇するが,両者の濃度比(alb/β.ナ_<2.ニ>M)からみると,尿細管性蛋白が優位であった. また,尿中LAとβ.ナ_<2.ニ>M濃度変化との相関はγ=0.611(p<0.001)で,LA産生が尿細管機能に影響していることが示された.
2.腎疾患患者の運動負荷試験:IgA腎症など男女10名の器者に運動負荷をした. 強度は平均的日常労作に相当する強度(4Mets),および6,8Metsで,4Mets運動(20分間)は全員遂行した. その結果,レニン,AngII,アルドステロン分泌反応が著しく,個体差も大きかった. 尿浸透圧は平均約5%低下し,尿中alb/β_2M比は2.2〜30.5で健常者とは大きく異なっていた. 患者の個体差が大きく,運動負荷による変化の普偏性を見い出すにはいたらなかったが,今後例数を増し重篤度のほぼ等して者について調べ,日常活動許容量のガイドラインを算出したい.

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公開日: 1989-03-30   更新日: 2016-04-21  

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