研究課題/領域番号 |
62480443
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研究機関 | 日本女子大学 |
研究代表者 |
大野 静枝 日本女子大学, 家政学部, 教授 (70060605)
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研究分担者 |
福田 明子 日本女子大学, 家政学部, 助手 (90173343)
中西 茂子 日本女子大学, 家政学部, 教授 (20060585)
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キーワード | 臭気濃度 / パラジクロルベンゼン / タバコ / 繊維 |
研究概要 |
1.パラジクロルベンゼン系防虫剤による検討 本年度は、繊維15種類の臭気濃度を測定した。0.5g当りの臭気濃度は、ポリプロピレン:715、次いで、アセテート、ポリ塩化ビニル、ナイロンが400以上で、全体的に合成繊維の臭気濃度が大きく、昨年度実施の衣服地とほぼ同様の傾向を得た。また、繰り返し6回測定を行ない、いずれも繊維の臭気濃度の順位は同一の傾向を得、香り濃度測定装置の再現性が、確認された。水分率の小さい繊維の方が臭気濃度が大きいという相関が認められた。 2.タバコによる検討 0.5g当りの臭気濃度は、アセテート:710、次いでポリノジック、毛レーヨン、綿で500以上と高く、全体的にセルロース系繊維で大きい傾向がみられた。水分率の大きい繊維の方が、臭気濃度が高いという相関が認められた。 3.各環境条件下での検討 臭気濃度は、特に湿度によって、大きく変化することがわかった。特に、綿、毛、絹、ポリノジックで顕著であった。しかし、各環境下での同一繊維の臭気量は、臭気物質により異なり、今後、さらに臭気物質を増して検討する必要がある。 4.実生活上で、繊維に吸着した臭気濃度についての検討 以下の場所(ゲタ箱、歯科医院、動物飼育室、喫煙者の和室、お好焼屋)に繊維を放置し、その繊維の臭気濃度を測定したところいずれでも臭気が測定された。 5.臭気濃度と官能量との関係 両者にほぼ同様の傾向が得られた。最も高い臭気濃度のアセテートの官能量は中程度、低い臭気濃度のアクリルの官能量は高く差がみられた。
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