研究分担者 |
吉村 哲夫 東海大学, 体育学部, 助手 (90191642)
平岡 秀雄 東海大学, 体育学部, 助教授 (40112784)
大北 文生 東海大学, 体育学部, 助教授 (30056113)
松永 尚久 東海大学, 体育学部, 助教授 (40016499)
笠井 恵雄 東海大学, 体育学部大学院, 教授 (10015688)
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研究概要 |
本研究では,運動技術の習熟過程に関する基礎的研究として,特に打・投・捕動作を取り上げ研究を行なうものである. 昭和62年度は「打」運動と取り上げ, 「ゴルフのパッティングに関する習熟」と「剣道の打突動作の習熟」について研究を行っている. 1.「ゴルフのパッティングに関する習熟」では,大学生初心者4名(男2名女2名)を被験者として, 62年7月より12月までの6ヶ月間パッティング練習用マットを用いて, 毎日1セット10個のパッティングを10セット,計100回のパッティング練習を行わせた. カップまでの距離は17mである. そしてカップインした数をヤットゴとに記録した. また, パッティング動作を2方向よりVTRで撮影した. 併せてアイマークレコーダーにより,注視点の分布変化を明らかにした. それらの結果,カップインの成功率については,開始時平均値約50%に対し,3ヶ月後約65%, 6ヶ月後約85%の成功率となった. 特に女子2名の成功率の変化が顕著であった. VTR撮影による動細の比較及びアイマークレコーダーによる注視点の分布変化については, 開始時と6ヶ月後に明確な差異を認めることができなかった. この事については,今後さらに究明していきたい. 2.「剣道の打突動作の習熟」では大学生初心者2名を3ヶ月間,週2回基本打突の練習を行わせ, 打突動作の習熟過程をVTRで収録し,注視点の分布変化をアイマークレコーダーにより1ヶ月ごとに記録した. その結果,注視点の分布変化については顕著な変化がみられた. 練習開始時には,打突部位を長時間注視つづける傾向にあったが, 練習を重ねるにつれ部位を注視する時間が短くなった. 打突動作の習熟は,特に竹刀の振り上げ振りおろしと, 体の前方への移動が, 円滑にかつ, 正確に短時間で行われるようになったが,注視点の分布変化との関連について, 今後さらに究明していきたいと考えている.
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