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1988 年度 実績報告書

リソゾーム膜形成の分子機構に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 62480459
研究機関九州大学

研究代表者

加藤 敬太郎  九州大学, 薬学部, 教授 (70037571)

研究分担者 姫野 勝  九州大学, 薬学部, 助教授 (50037602)
キーワードリソゾーム膜糖蛋白質 / M-6-P受容体 / ゴルジ / 酸性ホスファターゼ / ジペプチジールペプチダーゼ / 細胞内輸送 / プロセシング
研究概要

リソゾーム膜糖タンパク質の1つである酸性フォスファターゼがリソゾーム加水分解酵素と異なりM-6-Pの受容体に依らない全く異なった機構でリソゾームへ移行することが明らかにした。そこで免疫学的に同一でかつ同様の基質特異性を有するジペプチジールペプチダーゼIVがbileの細胞質膜(Pl-DDP-IV)、リソゾーム膜(Ly-DPP-IV)、リソゾーム内容物(Cont-DPP-IV)に存在するので本酵素が如何なる機構で細胞質膜およびリソゾームに移行するかを明らかにするために、培養細胞ならびにラット肝を用いて生合成の研究を行った。
培養細胞の実験より、DPP-IVはendoplasmic reticulumでは96Kの分子種として存在し、糖鎖の一部分がGolgi野で修飾を受け、複合糖鎖に変換され、110Kの分子となりplasma membraresとlysosomesへ移行することが判明した。また一部分は細胞外に分泌される事が明らかとなった。In vivoでは三者がpeakに達するまでに要する時間が等しいことより、plasmaおよびlysosomal DPP-IVは粗面小胞体で合成されてGolgiおよびendosomeを経由してそれぞれの目的地に到達する。すなわち両者はemdosomeで仕分けられている可能性が高い。またLy-とCont-DPP-IVにも時間的差がないことよりendosomeで一部のDPP-IVは可容性になっているかlysosomeに到達すると同時に一部分はCont-DPP-IVに変換されている可能性が高い。Pl-およびLy-DPP-IVのhalf lifeはかなり異なることより、近年bileのplasma membraneとlysosomal membrane間をshuttleするタンパク質の存在が示唆されているが、本酵素は両membrane間をshuttleしていないものと考えられる。Pl-DPP-IVはN-末端側でplasma membraneにanchorされていることがすでに明らかにされているがLy-DPP-IVが何れの部分でanchorしているかを明らかにすることはLy-とCont-DPP-IVの関係を明らかにするためにも重要であると考えられる。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Masaru Himeno: FEBS Lett.244. 351-356 (1989)

  • [文献書誌] Masaru Himeno: Journal of Biochemistry. 105. 449-456 (1989)

  • [文献書誌] Masaru Himeno: Journal of Biochemistry. 194. 7/3-7/6 (1988)

  • [文献書誌] Yukio Nishimura: Archives of Biochemistry and Biophysics. 260. 712-718 (1988)

  • [文献書誌] Yukio Nishimura: Archives of Biochemistry and Biophysics. 261. 64-71 (1988)

  • [文献書誌] Yukio Nishimura: Archives of Biochemistry and Biophysics. 263. 107-116 (1988)

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公開日: 1990-03-19   更新日: 2016-04-21  

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