研究課題/領域番号 |
62490023
|
研究機関 | 国立精神・神経センター |
研究代表者 |
荻野 孝史 国立精神・神経センター, 神経研究所・診断研究部, 室長 (50185526)
|
研究分担者 |
小沢 宏 東京大学, 大型計算機センター, 助手
高橋 清久 国立精神, 神経センター神経研究所・診断研究部, 部長 (30073076)
矢野 登志雄 国立精神, 神経センター神経研究所・診断研究部, 流動研究員
|
キーワード | NMR / 脳 / 代謝 / 安定同位体 / プローブ |
研究概要 |
1.^<13>CNMRサーフィス・コイル・プローブによる^<13>CNMR測定法の最適化-in vivo NMRにおける多重パルスを系列解析プログラムの開発。 空間的に不均一な高周波磁場をつくるサーフィス・コイルによるNMR測定の場合には、測定領域の形状、大きさ、位置がパルス幅、繰り返し時間、緩和時間、オフ・レゾナソス周波数、被測定物の空間的位置等に依存し、更に多重パルス系列によるスピン系の応答は、シグナル強度のみならず位相も空間的に変化する。本研究においては、任意の形状と大きさのコイルによる任意の多重パルス系列に対するスピン系の応答を、上述のパラメータを関数として空間分布を含めて解析できる方法を開発した。この方法を利用して、^<13>CNMR測定の最適化を行なった。 2.血液中の^<13>Cグルコースの比活性及び血糖値を一定にするインフュージョン・プロトコールの作成。 脳のグルコース代謝やアミノ酸代謝のキネティックスを研究する場合には、血液中の^<13>Cグルコースの比活性及び血糖値を一定時間一定に保つことが、そのキネティクスを解析する上で望ましい。本研究では、この目的のためのインフュージョン・プロトコールを前年度に作成したwash-out kinetics解析プログラムを用いて作成した。その結果、投与開始後1分以内に定常値に達し、その値を1時間以上維持することが可能であった。 3.^<13>CNMRによる脳代謝の測定。 本研究で開発したin vivo ^<13>CNMR検出用高感度コイル・プローブと動物実験系の組合せにより、5分間の時間分解能で、ラット大能皮質領域における標識グルコースとその代謝物-アミノ酸の動態を追跡することが可能となった。これにより、正常脳及び虚血、低酸素状態における〔1-^<13>C〕グルコース代謝の変化を測定した。
|