研究概要 |
1.生産の国際化の現況について, 既存の文献・資料および関連機関・インフォーマントよりの聴取り等から, 分析し把握した. 2.具体的な調査および調査準備のため, 以下の作業を行った. (1)関連機関として, 通産省・鉄鋼連盟などの資料収集・聴取り調査, (2)企業については住友金属本社および和歌山製鉄所, トヨタ自動車への資料収集・聴取り調査(3)企業内インフォーマントについては, 住友金属和歌山製鉄所労働者, 日本鋼管福山製鉄所労働者, 新日本製鉄堺製鉄所労働者, トヨタ自動車労働者への資料収集・聴取り調査, また関連下請企業および関連地域のインフォーマントについては, 住友金属和歌山製鉄所関連企業(鴻池運輸, 湊組等)従業員および和歌山市住民, 新日本製鉄堺製鉄所関連企業従業員および製鉄所周辺住民, トヨタ自動車関連下請企業および従業員, 豊田市住民への資料収集・聴取り調査等を行った. 3.鉄鋼の国際化および労働者・地域住民の労働・生活への影響に関して若干の分析・まとめを進行中. 自動車の国際化および労働者, 地域住民の労働・生活への影響については, 今まで調査した対象者に対して捕捉調査も行いつつ, 調査データをコンピュータ等も使用して分析しつつまとめの作業を行った. 4.青年に対する国際化の影響, 労働観, 生活観の変化等を, 学生(ゼミ)を使って調査し, 分析とまとめをコンピューター等も使用しつつ行っている. (この課題は当初予定に入れてなかったが, 研究進行上必要と思われたので追加した) 5.日本社会学会において, シンポジウム(現代社会論)のコメンターとして, 「空洞化」の現況および労働者や地域住民への影響を, 調査結果を下に公表した. 以上, 本年は鉄鋼業および自動車産業の国際化の進行, および海外の企業活動・労働者の動態, そして国内の労働現場への影響, 労働者や地域住民の労働と生活への影響等を具体的な事例等で把握してきた.
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