62年度、63年度の両年にわたる研究を通して次のような研究成果を得た。 1.公共機関、即ち湯沢市立図書館と、国立史料館の所蔵する湯沢佐竹南家文書の全容をほぼ確かめ得たこと。 2.その主要史料、とくに湯沢図書館蔵の「南家日記」270冊余のうち、破損の著しいものを除き、マイクロフィルム採訪をおこなうことができた。 3.上記採集史料、および関連文書の内容の検討をおこない、とくに「南家日記」については文書学的にみたその性格をほぼ全体像の確認し得た。 4.上記1.に関連して佐竹南家支配地域の民間個人所蔵資料の所在調査もかなり広くおこなったが、これについては新知見を得るに至らなかった。 5.得られた成果の一部(概報)は1989年1月、一つ口頭報告をおこなった。(後日一論文として公表予定。) 6.採訪したものはきわめて多量の史料(群)なので、なお検討を加えて、1989年10月、学会報告(東北史学会)をおこなう予定であり、それを論文としてほぼ成果の全容として論文にまとめ公表の予定である。 7.さらに一冊の学術著書として得られた知見をもとにまとめる予定で計画を進めている。
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