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1987 年度 実績報告書

森林と水の環境保全をめぐる法社会学的立法政策に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 62520009
研究機関早稲田大学

研究代表者

黒木 三郎  早稲田大学, 法学部, 教授 (80063189)

キーワード水源森 / 基金制度 / 林道開設と自然破壊 / 国有林と民有林 / 水源ダムの実情 / ダム建設予定地 / ダム補償と森林
研究概要

福岡県水源の森基金の設立, 運営の実情と問題点を調査したのを手始めとし, 青森, 秋田両県にまたがる青秋林道開設にともなうブナ原生林の受ける自然破壊の予測及び地元農民の反応と自然保護運動について, 国有林と民有林を比較して調査した. さらに秋田県田沢湖町について鉱毒流水の影響のある玉川温泉と玉川ダム及び乳頭温泉と田沢湖高原温泉に調査は及んだ. そのほか京都, 岐阜の森林と水との関係についても調査したが, とくに力点をおいたのは東京都水源林である山梨県塩山市, 丹波山村, 小菅村及び東京都奥多摩町である. なかでも都水源林事務所のお世話になって, 塩山市一ノ瀬高橋に学生数十名と合宿し, かなり詳しいアンケート調査等をおこない, また財産区の運営についても調査をおこなった. これらは, 私の担任する早稲田・法政のゼミ誌に報告させ, 私自身の研究と教育を一致させる努力をおこなった. さらに前橋営林局管内の国有林と水源流水との関係については, 利根川上流地域を歩いて調査し, さらに管内各県の国有林のある市町村全てについてアンケートをおこなって普通河川(河川法の適用されない水源流水)の管理と利用について調査した. これはすでに前橋営林局の許可を得て報告している. さらにまた, 名古屋, 岡崎, 豊橋においては, 愛知用水, 矢作川および豊川用水の利用状況と水源ダムの調査をおこなったが, 宇連ダムの渇水状況も見聞した. そのほか滋賀県においては琵琶湖とその周辺森林, 岐阜県ではダムに水没する徳山村の最後の状況について聞取りをおこなった. 沖縄県東村においては, すでに沖縄本島で最大のダムである福地ダムが完成し作動しているが, 水没山林についての補償問題については村と部落が対立して訴訟になっているため, 関係者にその事情についての聞取り及び資料調査をおこなった. 以上のように全国各地にわたって水源林の状況管理及び各問題点を調査したので次年度に括める予定.

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 黒木 三郎: 早稲田法学. (1988)

  • [文献書誌] 黒木 三郎監修: "叢芳第9号(多摩川水源林調査報告)" 早稲田大学法学部民事法黒木ゼミ, 82ページ

  • [文献書誌] 黒木 三郎監修: "放射 第7号(自然環境と社会の変化に対する法意識の対応)" 法政大学法学部法社会学黒木ゼミ, 82ページ (1988)

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公開日: 1989-03-20   更新日: 2016-04-21  

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