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1987 年度 実績報告書

組織における情報技術実施に関する実証研究

研究課題

研究課題/領域番号 62530070
研究機関豊橋技術科学大学

研究代表者

太田 敏澄  豊橋技術科学大学, 工学部, 助教授 (10111676)

キーワード実施理論 / 組織知能 / 組織学習モデル / エキスパート・システム / 組織のコーディフィケーション / 他者生成的システム / 自己生成的システム / 自己生成的連鎖モデル
研究概要

1.組織学習モデルにもとづいて, 企業におけるエキスパート・システムの実施過程に関する実態調査および結果の分析を行なった. 別途行なった第一次調査の結果に関して, 理解を深めるため, 自由記入方式による第二次調査を行なった. 対象は, 第一次調査において, エキスパート・システムの開発に着手しているという回答のあった企業の回答者であり, 43件の有効回答を得た. 調査は質問紙郵送法により行なった. なお, 第一次調査の対象企業は, 東証一部上場企業1058社である.
その結果, 第一に, エキスパート・システムの開発過程は, 2つの主要な要因によって特徴づけられることが分かった. すなわち, 開発担当部門とシステムの機能である. 第二に, ユーザ部門主力の開発態勢は, システム部門主力の開発態勢に比較して, 相対的に小規模企業に多いことが分かった. 第三に, 設計指向のエキスパート・システムは, 診断志向のエキスパート・システムに比較して, 評価が高いことが分かった. 第四に, UCR(解凍-変革-再凍結)プロセスにもとづくパス・モデルを構築した. この結果, ユーザ部門とシステム部門の協業形態に関し, 効果的なシステム開発過程のパスが得られた. ここで, UCRプロセスは, 組織学習の基本的過程である.
2.専門家あるいは専門知識に関する組織のコーディフィケーションを組織内部に定着させるためには, 日常的な意思決定状況に関する組織のコーディフィケーション現象を分析する必要がある. このための方法論を開発するため, 他者生成的なシステムと自己生成的なシステムを対置し, 組織の自己生成的連鎖モデルを構築した. このモデルの性質を検討するため, 管理者行動と部下の反応の連鎖にモデルを適用した. この結果, モデルは, 多重なループの抽出を可能にすることが分かったので, 今後コーディフィケーションの分析に利用することとした.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 太田敏澄: オペレーションズ・リサーチ. 33. 144-148 (1988)

  • [文献書誌] Toshizumi OHTA: Proc. of 1988 International Conference on System Science and Engineering.

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公開日: 1989-03-20   更新日: 2016-04-21  

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