研究分担者 |
河合 徹 鹿児島大学, 理学部, 助手 (90041243)
酒井 宦 鹿児島大学, 理学部, 教授 (60037281)
大和 元 鹿児島大学, 理学部, 教授 (90041227)
中島 正治 鹿児島大学, 理学部, 講師 (40041230)
橋口 正夫 鹿児島大学, 理学部, 教授 (30041213)
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研究概要 |
代数的なデザインの分野のうちで, 有限群Gが作用するものをまず研究した. 北大の吉田氏は次のような注目すべき定理を証明した. 定理(X,B)をパラメーターが(v,b,r,k,λ)なるブロックデザインで位数がn(=r-λ)なるものとし, 有限群Gが作用しているとする. PをGの正規p-部分群とする. pはnと互いに素な素数と仮定する. このとき次が成立する. (1)a)pがrまたはbと素ならば〓XP/G〓-1≦〓BP/G〓b)pがrを割りきるならば〓XP/G〓-1≦〓BP/G〓(2)v=bなら〓XP/G〓=〓BP/G〓 吉田氏は上の結果をカテゴリー理論やバーンサイド環から作ったpoly-Hechefunctorを使用して得た. 彼の方法は非常に難解である. 我々は上の結果に初等的な証明を与えた. これがここでの研究実績である. 以下少し詳しく我々の研究結果を報告する. 荒川氏が今後の課題として次のようなことをあげている. Kreherの方法を考える段階で, 単位的可換環をC以外にとって, (例えば, 有限体GF(p)で)なにか結果がでないか. これらの事にsuggest.されて研究し始めたが, まずKreherの結果は本質的には行列のcontractionについてのD.G.Higman準同型にほかならないことに気づいた. 不思議なことにHigman自身も準同型写像がDembowskiが定義した結合行列の戦術的分割であることに気ずいていない. またHigmanの方法は組み合せ論的に理解しやすく, かつ, 上の単位的可換環をGF(p)にとったとき計算がやさしくなる. 別証明の途中で我々は次のような結果を得た. これは吉田の定理(1a)の拡張である. 命題 定理と同じ仮定のもとで, もしブロックのG-orbitの長さがpと素なものが存在すれば次のことが成立する. 〓XP/G〓≦〓BP/G〓これらの結果は昭和62年10月に日本数学会の代数学分科会で発表した.
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