研究概要 |
本年度の研究実施計画に記入した通り3ヶ年間の研究となるので基礎研究から始めた. 種々の研究集会等に参加し他の研究者の考え方を学び, 参考にして行って来た. どこまでこの分野の研究が進められているか又応用されているかを文献や研究集会等を通して多少分析できた. 現研究課題は小生が前から研究を行って来た分野でもあるのでこの科研費によってさらに深く, 早く進められる事が期待されている. 即ち関数微分方程式x^<(n)>(t)+a(t)f( x(g(t)))=0 の解が振動的であるための条件とそれに関連した諸性質を解析する事が具体的目標であり, 今年度は先ず関連した volterra型積分方程式 x(t)=f(t)-∫^t_0a(t,s)g(s,x(s))ds ・・・ (1) を考える3個の定理を得た. その一つは 「定理. <lim sup>___<t→∞> f(t)=+∞,<lim inf>___<t→∞> f(t)=-∞を仮定する. xg(t,x)>0 (x≠0)で ∫^σ_0a(t,s)ds が各固定したσ>0について有界であるとする. その時 (1)のすべての解は振動的である. 」 である. この結果は研究雑誌に投稿する予定である. 本年の続きとして次年度の研究は続けられこれらの基礎の上に発展させたいと考えています.
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