本年度は昨年度の室内実験結果を更に詳細に検討した。その結果、内部孤立波に関しては、kdv方程式やBenfamin-Ono方程式は振幅の小さいものにしか適用出来ず、大振幅波に対してはMiyataが導いた理論の方が実験結果をより良く説明出来ることが確認された。 孤立波の衝突を調べる室内実験は、水槽の長さが十分でなく実験できなかったので、数値実験のみ行った。まず予備実験として一層流体の孤立波衝突を調べたところ、次の事実が分かった。 (1)追越し衝突ではkdv方程式と同じように、衝突後形と位相速度が変化しない。つまりソリトンとしてふるまう。 (2)向心衝突では衝突後小さな波が生じ、元の波形が変形される。 二そう流体では変数が増える故に、そのまま数値計算をすることが困難であることが分かった。そこでモデル方程式を導出した。現在このモデル方程式の数値積分を実行している。
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