研究概要 |
本研究は, 地表面状態の季節変化を, 積雪, 植生, 地面温度に重点をおいて調べるものである. 2年計画の第1年であるため, 本年度はデータ取得が主な活動であった. 具体的には, 中国北部のNOAA衛星画像の受信・保存, 「中国地面気象記録月報」に印刷されたデータの計算機入力は, NOAA衛星画像を処理して作られている全球の植生指標データ・積雪分布データの購入, ラジオゾンデなどによる気象観測データの購入である. これらの新しいデータについては, まだごく一部を表示してみただけであり, 解析は次年度の課題である. Kato(1987)は, 中国北部の5月, 6月の地面温度と地表付近の気温との差が大きく(約4K), 大気が地面からの顕熱で加熱されているにちがいないことを示した. しかし, そこで使われたのは月平均値のデータであり, 地面の昇温がどのくらい急激に起こるか, 顕熱フラックスは時間的にどのくらい変動するか, などの疑問に答えるためには毎日のデータを使った解析が必要である.
|