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1987 年度 実績報告書

機能化シクロデキストリン及びその金属錯体による分子包接化反応の構造と反応機構

研究課題

研究課題/領域番号 62540454
研究機関北海道大学

研究代表者

吉田 登  北海道大学, 理学部, 助手 (00158461)

研究分担者 藤本 昌利  北海道大学, 理学部, 教授 (50000732)
キーワード機能化シクロデキストリン / 分子包接化 / 分子認識 / 構造と反応機構
研究概要

本研究は主に(A)シクロデキストリン(CDx)によるイオン性基又は有機多座配位基(エチレンジアミン, ポリアミン)を導入することによる機能化及びそれらの大量分取と(B)複雑な分子包接化反応をreal timeで解析するためのデーター処理装置の試作・導入の二点に焦点をあてて遂行した.
(A)β-CDxの一級水酸基をエチレンジアミン(en), トリエチレンテトラミン(trien), ピリジン(py), トリメチルアミン(tma), Na_2SO_3に変換したβ-CDxen, β-CDxtriene, β-CDxpy^+, β-CDxtma^+, β-CDx-SO_3^-等を合成した. さらにβ-CDxenについてはシッフBase化したβ-CDxsalenの合成を試みた. 一方, α-CDx系の修飾は上記β-CDx系に比較して大変困難でα-CDxPyの合成についてのみ成功した. 大量分取(1-5gスケール)はゲル濾過機能を有するイオン交換樹脂Toyopear1 650Mを充填したガラスカラムで行なった. 検出にはRI及びUVを純度のチェックは分析用HPLC装置を使用した. 分取型HPLCによる大量分取はまだ成功していない.
(B)二つ以上の緩和過程を含む分子包接化反応の解析をreal timeで行なう為にデーター処理装置を試作・導入し, 既存のストップドフロー(SF), rapid Scan(RS), 及び温度ジャンプ(TJ)装置との接続を試みた. その結果, SF, RSでは成功したが, TJについては今後の検討を待つことになった. 本処理装置は2000点のデーターを平滑処理し, 最大500点を解析に使用する. 反応曲線の指定区間をGuggenheimプロットにより解析しそれを初期値として, さらにDumping Gauss-Newton法による非線形最小二乗法で最終値を決定する. この解析法は, 一相反応y=ae^<-bx>+c及び二相反応y=a_1e^<-b1x>+a_2e^<-b2x>+cに適用できる. 特に後者においては従来の解析時間を大幅に短縮する事ができた. これは詳細な温度変化の研究を可能にするものである.
現在, (A)で合成・分取した機能性CDxの分子識別・分子認識の動態解析の研究を(B)で完成したデーター処理システムを用いて続行中である.

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] N. Yoshida, M. Fujimoto: The Journal of Physical Chemistry. 91. 6691-6695 (1987)

  • [文献書誌] N. Yoshida, H. Monzen, M. Fujimoto: Journal of Coordination Chemistry. (1988)

  • [文献書誌] H. Monzen, N. Yoshida, M. Fujimoto: Chemistry Letters. (1988)

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公開日: 1989-03-20   更新日: 2016-04-21  

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