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1987 年度 実績報告書

ヘモシアニン活性部位のモデル錯体の合成と電気化学的性質

研究課題

研究課題/領域番号 62540466
研究機関岡山大学

研究代表者

中尾 安男  岡山大学, 教育学部, 助教授 (70029693)

キーワードオキシヘモシアニン / タイプIII銅タンパク / 混合配位子複核銅錯体 / 銅(II)錯体の磁性 / 銅(II)錯体の電気化学
研究概要

62年度の交付申請書の研究実施計画で記述した線に沿って主に研究を進め以下の実績を収めた.
1)一方の銅(II)にジアセチルモノオキシムと2-(2-アミノエチル)ピリジンのシッフ塩基を, もう一方の銅(II)に2.2'-ビピリジン, 1.10-フェナントロリン, ジエチレントリアミンなどを配位させ, それらの銅(II)間をオキシム状N-O-とNC^-S, NCO^-またはOH-で橋かけした混合配位子複核銅(II)錯体を合成した.
2)合成した錯体について, 元素分析並びに各種物理化学的手段を用いて構造推定を行ない, それらの中でOH^-で橋かけした反磁性の錯体2種を得た. これら反磁性の錯体はタイプIII銅タンパクの代表例であるオキシヘモシアニンの活性中心をモデル化した複核銅(II)錯体とみなせる.
3)合成した錯体について, 本科研費で購入したポテンシオスタット/ガルバノスタットとクーロン/アンペアアワーメータ, およびすでに設置ずみのファンクションジェネレーターを用いて, サイクリックボルタンメトリーおよび定電位電解還元の実験を行い, 一方の銅(II)に2.2'-ビピリジンまたは1.10-フェナントロリンを含む錯体ではCu(II)-Cu(II)→Cu(II)-Cu(I)→Cu(I)-Cu(I)の, 他方ジエチレントリアミンとその誘導体を含む錯体では, タイプIII銅タンパクと同様の2電子移動過程(Cu(II)-Cu(II)→Cu(I)-Cu(I))が起っていることを見出した.
4)2)および3)の結果をもとに, オキシヘモシアニンの銅周辺部の構造について考察を行った.
5)なお, 一酸化炭素を付加した複核銅錯体の合成は目下進行中である.
6)1)〜5)に関連して, ピリジン環とイミダゾール環ではいずれが銅(I)状態を安定させるかについても研究を進め成果を収めた.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 中尾安男, 森和亮, 鈴木晋一郎: Inorgnica Chimica Acta(Bioinorganic Section).

  • [文献書誌] 岡寿, 中尾安男, 櫻井武, 森和亮, 木下勇, 大井俊一郎: Bulletin of the Chemical Society of Japan.

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公開日: 1989-03-20   更新日: 2016-04-21  

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