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1987 年度 実績報告書

ブルーム症候群Bリンパ細胞株の発癌物質代謝能と高頻度姉妹染色分体交換機構の研究

研究課題

研究課題/領域番号 62540484
研究機関高知医科大学

研究代表者

白石 行正  高知医科大学, 医学部, 助教授 (80019570)

キーワードブルーム症候群 / ブロモデオキシウリジン / 姉妹染色分体交換 / 発癌物質 / 変異原
研究概要

高発癌遺伝病ブルーム症候群(Bloom syndrome,BS)患者末梢血からEBウィルス感作により, これまで多数のBSBリンパ細胞株を樹立してきたが, 高頻度姉妹染色分体交換(Sister chromatid exchange,SCE)形質を有し, 核型異常を有するBSタイプIII(高SCE,異常核型)細胞株はタイプI(正常SCE,正常染色体構成), II(高SCE,正常核型)と異なって培養系でS9mix(肝ミクロゾーム)の存在なしでもこれまで調べた約30種類の発癌物質に共通してSCE上昇に関して異常高感受性を示しており, SCEを指標にした簡便なスクリーン法が確立できた. すなわち, BrdU存在下(2細胞世代処理)で2細胞世代目のみ, 発癌剤を加えれば良いという点が判明し, S9mixなど必要はなく, 3日目にはFPG法により, 染色体標本を作製すればSCE頻度により(例えばSCEが120-140値)癌原性判定が可能になった. 本年度の研究結果は本質的にはエームステスト結果と同じと思われるが(Mutat.Res.1986)BSタイプIII細胞株を用いた検定法は今後の発癌物質・変異原検定にも用いることのできる有意義な方法であることは間違いない. テストシステムの容易性, 2ないし3日目には結論が出る点が最も重要な点と思われる. BSタイプIII細胞は発癌剤・変異原により, ソフトアガーコロニー形成, 癌化クローンのヌードマウス移植も可能であり, SCEに加えてこれらの指標を用いることも有意義であった. さらに本研究では, BSタイプIII細胞のExtract中にS9mixより強力に間接発癌物質を代謝するFactorを検出しており, しかもエームス系でもS9mixより強力である事実を突き止めているので今後Factorを結晶化する計画である.

  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] Y. Shiraishi: Mutation Research. 175. 179-187 (1986)

  • [文献書誌] Y. Shiraishi & Y. Ohtsuki: Mutation Research. 176. 157-164 (1987)

  • [文献書誌] R. Bamezai & Y. Shiraishi: Human Genetics. 75. 239-243 (1987)

  • [文献書誌] R. Bamezai & Y. Shiraishi: Human Genetics. 75. 356-358 (1987)

  • [文献書誌] Y. Shiraishi: Mutation Research. (1988)

  • [文献書誌] Y. Shiraishi: Proc. Japan Acad.63. 29-32 (1987)

  • [文献書誌] 白石行正: "広範囲症候群" 日本臨床社, 1334 (1987)

  • [文献書誌] 白石行正: "小児科診療" 診断と治療社, 1000 (1987)

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公開日: 1989-03-20   更新日: 2016-04-21  

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