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1989 年度 実績報告書

生物経済学的手法によるシズクガイの種内、種間競争評価

研究課題

研究課題/領域番号 62540500
研究機関九州大学

研究代表者

田中 政生  九州大学, 理学部, 助教授 (30037238)

キーワードシズクガイ / 種内競争 / 種間競争 / タンパク質含量 / 死亡率 / 成長率 / 生物経済
研究概要

昨年に引きつづき容器中(35cm^2)、容器小(13cm^2)を使ってシズクガイの生息密度を変え(野外での最高密度の0倍、4分の1倍、2分の1倍、等倍、2倍)種内、種間の競争を実験的に追跡した。とくに今年度は最終年度であるので、シズクガイと競争関係の可能性のある種をアサリガイとホトトギスガイと増やし競争の影響の種類(餌、死亡、成長)とその強さの分析をするための実験を前年までの研究を補強する意味で行った。また、昨年度迄に解析が終了していないものについて解析を続行した。すなわち、死亡数の分析のための実験前後の計数、成長の分析のための実験前後の殻長の計測と成長率計算、餌の推定のための底質の有機窒素含量の定量である。これらの実験について完全には解析が完了していないが、以下の結果を得ることが出来た。
シズクガイの種内競争の場合、死亡率でみると、各密度(4分の1、2分の1、1倍、2倍)とも平均的にはほぼ95%であるが、各値のバラツキがかなりあるので各密度で差はなく、したがって、この範囲では死亡率は密度に影響されないと言える。飼量を底質のタンパク質含量でみると、平均的には0.6から0.75%と多少の違いはあるが、バラツキが大きいので密度で差はないと結論づけられる。成長率でみると、実験前の殻長が0.8cm以上の固体では1前後を示し、貝殻の成長にもマイナスの場合があることを示している。0.8cm以下では生息密度が低いほど成長率が大きくなる傾向があるが、4分の1密度と2分の1密度では殆ど差はみとめられなかった。
イヨスダレガイとの種間競争の場合、死亡率、タンパク質含量ともに密度による差はみとめられなかった。成長率についてはシズクガイ単独より傾向として多少影響を受けている。等々の結果が得られた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] TANAKA,M.: "E_<10>-physiological meaning of parameters of ALOG growth curve" Publ.Amabusa Mar.Biol.Lab.9. 103-106 (1988)

  • [文献書誌] TANAKA,M.: "Growth curves in Theora Lubrica(Guold)(Biralvia,Semelidae)II.The ALOG.growth curve" Publ.Amabusa Mar.Biol.Lab.10. (1990)

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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