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1987 年度 実績報告書

変態時の特定のタンパク合成に対するエクジソンとJHの作用

研究課題

研究課題/領域番号 62540541
研究機関金沢大学

研究代表者

大滝 哲也  金沢大学, 理学部, 教授 (90110600)

研究分担者 桜井 勝  金沢大学, 理学部, 助教授 (80143874)
キーワードエクジソン / エクジソン結合タンパク / レクチン様タンパク / 変態 / カイコ
研究概要

今年度は, カイコの体液中のレクチン様蛋白と, 翅成虫原基中のエクジソン結合蛋白の分離精製と, 得られた蛋白のcharacterizationを中心に研究を行った. レクチン様蛋白については, グルタールアルデハイド処理した緬羊赤血球の凝集反応を指標として, 硫安塩析, 2価カチオン存在下での種々のカラムクロマトでの分離, 糖をリガンドとしたアフィニティークロマト, SDS電気泳動などによって精製した. その結果, この蛋白は分子量約330,000, 77,000〜83,000の4量体と考えられる. 4令から5令蛹化直前までの幼虫の体液中の, この蛋白のタイターの変動を調べたところ, エクジソンのタイターの変動につれて上下することが分った. しかし, 5令幼虫にエクジソンを与えると, day 4まではその合成が抑制されて, タイターが低下するが, その後は, 逆に合成が促進されてタイターが上昇する. 自身のエクジソンが分泌されるようになると, そとからエクジソンを与えても影響がなくなる. なお, この蛋白の抗体を作ることに成功している. エクジソン結合蛋白については, 5令幼虫から翅成虫原基を取出し, ホモジェネイトした後, 一部をとって総蛋白量を測定, 残りをエクジソンをリガンドとしたアフィニティークロマトにかけ精製した. 放射性エクジステロイドを用いて結合性を調べた結果, 分子量約25,000と60,000の2種の蛋白に強い結合能のあることが分った. 解離恒数はそれぞれ4.1および4.3nMで87%は核中にあることが分った. 4令〜5令蛹化直前までの幼虫期の原基中のエクジソン結合蛋白量を24時間おきに測ったところ, 日毎に変動するが, とくに蛹化コミットメントの前後にも大きな変化がなく, 幼虫脱皮後の5令day 0でも, 総蛋白量あたりでは, 蛹分化中のday 7〜8の時期のものとも変わり無いことが分った.

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Moribayashi, A.;Kurahashi, H.;Ohtaki, T.: Comparative Biochemistry and Physiology. 35B. (1988)

  • [文献書誌] Nariki, M.;Kimura, M.;Ohtaki, T.: Invertebrate and Fish Tissue Culture (Tokyo University Press). (1988)

  • [文献書誌] Saskurai, S;Okuda, M.;Ohtaki, T.: General and Comparative Endocrinology. (1988)

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公開日: 1989-03-20   更新日: 2016-04-21  

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