研究課題/領域番号 |
62550035
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物理計測・光学
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研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
大田 建久 同志社大学, 工学部, 教授 (40066246)
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研究分担者 |
佐々木 和可緒 同志社大学, 工学部, 専任講師 (90178674)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1989
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キーワード | 内部鏡型単一モ-ドレ-ザ / 633nm HeNeゼ-マンレ-ザ / レ-ザの偏光異方性 / 損失と位相の異方性 / 内部鏡型2モ-ドレ-ザ / 軸ゼ-マンレ-ザ / 横ゼ-マンレ-ザ / 周波数安定化ゼ-マンレ-ザ |
研究概要 |
内部鏡型633nm HeNeゼ-マンレ-ザの偏光異方性について理論及び実験の両面より詳細に研究し下記の成果が得られた。 1)零磁界時における単一軸モ-ド発振の偏光異方性はレ-ザ媒質におけるスペクトラルホ-ルバ-ニング効果と共振器の損失異方性の相乗効果によって生じる空間ホ-ルバ-ニング効果の総合特性として定まる。従って同じ仕様で製作されたレ-ザ管においても、共振器損失の異方性が異なるために、隣接軸モ-ドの直線偏光が同一面を成す場合と直交する場合が生じる。(この直線偏光面を自然軸と呼ぶ。) 2)零磁界時における2モ-ド発振の偏光異方性は利得の飽和が大きいため、空間ホ-ルバ-ニング効果がスペクトラルホ-ルバ-ニング効果を上回るため、常に隣接軸モ-ドは互いに直交した直線偏光を有する。 3)単一軸モ-ドレ-ザにおいて、軸磁界を印加した軸ゼ-マンレ-ザは、ゼ-マン効果によりσ_+成分とσ_-成分の利得によって、右回りと左回りの円偏光発振が生ずるはずである。しかしこのレ-ザは利得が小さいため相対的に共振器の磯方性が大きくなり、数十ないし百数十ガウスの磁界強度まで直線偏光のままである。これ以上の磁界でゼ-マンビ-トが観測され円偏光となる。そしてこの現象をシミュレ-ションした結果レ-ザの損失と位相の異方性を明らかにした。 4)単一軸モ-ドレ-ザにおいて、横磁界を印加した横ゼ-マンレ-ザは磁界の印加方向を自然軸に取った場合、数十ガウスの磁界までπモ-ドに打ち勝ってσモ-ドのみ直線偏光で発振する。それ以上の磁界では直交したπモ-ドも同時に発振しゼ-マンビ-トが観測される。この現象をシミュレ-ションし、軸ゼ-マンレ-ザと同様に共振器の異方性を明らかにした。さらに自然軸と磁界の角度を変化させると、π成分とσ成分の合成モ-ドが自然軸方向に偏光し発振することを見いだした。
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