研究概要 |
地面効果翼機のラジオコントロール模型を鳥取大学でTN-1, 2, 名古屋大学でNT-1, 2, MNT-3の計5機製作し飛行実験を行った. TN-1とNT-1は共に先尾翼形式の飛行艇タイプの模型であり, 翼はリピッシュ翼を基本としている. TN-1はガスエンジンを搭載しており構造的にエンジンの迎角変更は困難なため先尾翼の迎角変更によって推力線変更を行っている. NT-1はモーター駆動であり, 直接推力線変更を行う. 実験結果として, このような飛行艇タイプとラムウィングタイプの双方の可能性を調べてみることとなり鳥取大学ではラムウィングタイプのTN-2を名古屋大学では飛行艇タイプでより地面効果を高め重量軽減したNT-2を製作・実験した. さらに飛行艇タイプではピッチング安定が重要である, との結論を得たので, この安定増強のためにレートジャイロを組み込んだMNT-3を製作・実験した. 実験は現在まだ継続中であり最終的な結論は次年度以降になるが, いままでの結果をまとめると 1.TN-1, NT-1ともに高さ10cm, 距離2〜3m程度のジャンプに成功した. 2.NT-2は高さ1m程度の本当の飛行をしてしまった. しかし安定性, 操縦性から持続的地面効果内飛行は困難であった. 3.TN-2は20回程度の連続ジャンプに成功した. 4.MNT-3はNT-3よりは低高度飛行の持続が可能である. しかし, 重量過大, 推進計の脆弱さ等改善すべき点が多々みつかった. 以上の結果から, 今年度の目標はほぼ達成されたものと考えられる. 残された課題は, 予定通り次年度以降研究を続行し逐次解決, 解明していきたいと考えている.
|