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1987 年度 実績報告書

マイクロ・マシニングにおける最小切取り厚さと工具切刃の微視的性状

研究課題

研究課題/領域番号 62550097
研究機関大阪大学

研究代表者

島田 尚一  大阪大学, 工学部, 講師 (20029317)

キーワード超精密切削 / 加工精度限界 / 切取り厚さ / 超精密切削工具 / 工具切刃稜 / 切刃稜丸味 / 切刃の一様性
研究概要

超精密切削加工においては, 切取り厚さが極めて小さくなるが, このような状態では工作機械が理想的に働いているとしても, 工具が実際に工作物を削り取る厚さでもある有効切取り厚さは工具刃先で測定される公称切取り厚さとは必ずしも一致しない. 一般に公称切取り厚さを小さくしてゆくと, 有効切取り厚さも小さくなるが, その変動のため, 切くずの排出が不安定になりある限界の切取り厚さ(最小切取り厚さ)以下では正常な切削除が行なわれなくなる. 本研究では, この最小切取り厚さと切削工具の微視的な切刃の性状および被削材の特性との関連を明らかにし, 超精密切削加工における切削現象の制御限界としいう観点からの加工精度限界を示すとともに, 理想的な切削性能を有する超精密切削工具の必要条件のひとつを明確にしようとするものであり, 今年度の研究実績以下の通りである.
1.最小切取り厚さは高い精度を節ダイヤモンド工具ではnm台になることが予想され, この精度レベルでの微小切削実験を行うための, 極めて高い運動精度を持つ切削実験装置を設計・製作した. 本装置は主軸には静圧空気軸受を, 送り装置には油静圧スライドを用い, 主軸1回転当りの送りがnm台での切削を行えるもので, 剛性は約50mN/nmと十分であるが, 工具, 被削材間の相対振動がまだ約20nm程度残っており, この点は今後の改善を要する.
2.この切削実験装置を用いて, 新しい鋭利な切刃を持つ工具と損耗の進んだ工具を用いて切削実験を行った結果, 切刃の微視的性状が最小切取り厚さに大きく影響し, 特に切刃稜丸味半径の絶対値だけでなく, その有効切刃長さにわたる一様性が切削性能が大きく左右することが明らかになった.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] N. Ikawa;S. Shimada;H. Morooka: Bulletin of Precision Engineering. 21. 233-238 (1987)

  • [文献書誌] 島田尚一: ""工具", 加工技術データファイル, 第10巻, 1, 3, 4" 機械技術振興協会技術研究所, 8 (1986)

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公開日: 1989-03-20   更新日: 2016-04-21  

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