研究課題/領域番号 |
62550143
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
柄沢 隆夫 群馬大学, 工学部, 講師 (30008453)
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研究分担者 |
倉林 俊雄 群馬大学, 工学部, 教授 (70008407)
志賀 聖一 群馬大学, 工学部, 助教授 (00154188)
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キーワード | スリット状ノズル / 多孔ノズル / 均一粒 / 顆粒製造 / 高均斉度 / 液滴乾燥 / 高粘性液 / 衝撃法 |
研究概要 |
本研究は、筆者らの開発したスリット形状のノズルを用いる均一液滴群の生成法で得られる極めて高い均斉度を応用して、従来困難視されていた超均斉度顆粒群を工業的規模で製造する可能性を探ろうとするものである。そのために、まず液の大量処理を目的としてノズルを多孔化することを考え、昨年度において、多孔化にともなって予想される均一粒生成特性への影響を調べる実験を行ない、結果は国際会議に発表した。次の本年度の計画は乾燥用の小型プラントを試作し、これを用いて実験的に乾燥に関する知見を得ることであった。しかし乾燥後に計測しやすい固形になるような液を考えると液は高粘性となり、高粘性液に対しては均一滴化はおろか微粒化法そのものがほとんどない。しかも高粘性液の均一粒製造法は工業的にも実用価値が高いと考えられる。そこで当初計画に並行して、新たに考案した衝撃法をもあえて試みた。 衝撃法の試験 はノズルの横振動にストッパへの衝突による衝撃力を組合せ、流体に極めて大きな外乱を与える方法である。実験の結果次のようなことが明らかとなった。(1)この方法は高粘性液の数少ない微粒化法のひとつとなり、かつ均一粒生成法でもある。(2)均一粒の発生と衝撃周期との関係は4パターンに分類される。(3)液の粘性が高いほど均一粒生成領域は低流速、低周波数側に移行する。(4)発生粒径はノズル径を変えることにより調整できる。 乾燥装置の試作と試験 計画にしたがい、内径200mm、高さ2500mmの側面観測窓つき縦置円筒型で電熱加熱の熱風式乾燥装置を試作した。試験の結果、滴径約1mmの水滴は装置内を落下中に蒸発消滅することが確かめられた。しかしガス加熱も併用するなどして立上り時間の短縮をはかる、光学式測定系に装置内の空気のゆらぎに対する対策をほどこすなど、手直しが必要で、今後の進展に待ちたい。
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