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1987 年度 実績報告書

層状薄膜の熱物性値測定法に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 62550149
研究機関静岡大学

研究代表者

荒木 信幸  静岡大学, 工学部, 教授 (90005314)

研究分担者 牧野 敦  静岡大学, 工学部, 助教授 (60165678)
キーワード熱物性値 / 熱拡散率 / 熱伝導率 / 層状物質 / 薄膜
研究概要

半導体製品や金属とセラミックスとの圧接材など母材の上に薄い膜状物質を形成する複合材が多く使用されているが, これら複合材の熱伝導率や比熱などの熱物性値は適切な測定法が確立されていないため, ほとんどデータがない. 集積度の高い電子部品はその冷却法が切実な問題となっている. 本研究は, このような層状複合材の熱拡散率を測定する方法を開発し, さらに比熱と密度のデータから熱伝導率を求め, 層状物体の熱移動解析に必要な熱物性値を得ることを目的として研究を進め, 下記のような成果が得られた.
1.一層から三層までの層状試料の表面をステップ状に加熱したときの裏面の温度応答から未知の層の熱拡散率を求めるための測定理論を確立した. すなわち, 温度応答の理論解を解析的に導びき, ある時間とその2倍時間における応答温度比から熱拡散率を求める方法を確立した.
2.パルス状加熱法を層状物質に適用できるようにし, 未知の層の熱拡散率を求めるための計算プログラム(パソコン用)を作成した.
3.上記のプログラムを用いて熱拡散率を計算する場合の問題点について種々検討した. たとえば, 熱物性値が非常に異なる物質を層状に組み合せた場合に熱拡散率の大きい物質が未知であるとすれば, 誤差が非常に大きくなり, 計算が不可能になる. そのような領域を定量的に求めた.
4.非常に薄い単層の試料の一部をステップ状, パルス状, 周期状に加熱したときの加熱部からlだけ離れた位置における温度応答を解析的に求め, 熱拡散率を得るための方法について比較検討した.
以上, 本年度は理論的検討が主となった. 63年度は測定装置の製作および測定実験に重点を置いて研究を進めたい.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 荒木信幸, 牧野敦: 第9回日本熱物性シンポジウム. (1988)

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公開日: 1989-03-20   更新日: 2016-04-21  

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