研究課題/領域番号 |
62550155
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
尾添 紘之 九州大学, 機能物質科学研究所, 教授 (10033242)
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研究分担者 |
新里 寛英 九州大学, 機能物質科学研究所, 助手 (30101463)
富村 寿夫 九州大学, 機能物質科学研究所, 助教授 (70136563)
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キーワード | 液体金属 / 磁場 / 自然対流 / 熱伝達 / 電磁石 |
研究概要 |
金属シリコンとかガリウムひ素等の半導体材料基盤はその生成過程において、チョクラルスキー法として知られる引き上げ精製法が用いられている。このプロセスは高温下で行われ、材料は液体金属となり、自然対流を呈している。さらに引き上げ結晶棒、容器共、製品の均質化のため回転されているが、不純物の混入を避けるため、全体に磁場がかけられ流れが抑制されている。この複雑な応力場は直感的な現象の把握を困難にし、経験的な装置設計と操業が行われている。そこで本研究においては、このような場を理論的に明らかにすることを目指して、二次元空間場での磁場対流の数値計算法の開発、各パラメータと熱伝達との関係、実験による計算解の検証を行うものである。まず解析的取り扱いでは、一つの鉛直側壁を加熱し、対向する鉛直側壁を冷却し、上下面は断熱状態の下で生成する二次元自然対流場に対して、加熱・冷却面に直交する水平横磁場を印加した場合を取り上げ、この場合において数値解析を行った。すなわち、レイリー数Ra=10^6、プラントル数Pr=0.054、ハルトマン数Ha=1、磁気プラントル数Prm=10^4の時のステップ磁気印加後の過渡応答を計算し、流れ方向が交互に逆になるという極めて特異な流動状況を示すことを見出した。さらに磁気プラントル数Prm=1〜10^4と変えてその影響を検討し、Ha=10においてはその影響が少ないことを見出した。また流動形態は多数の同心の縦渦が生成することを見出した。実験においては立方体容器の一面を電気加熱し、対向する他の一面を循環水で一定温度に冷却し、容器内の液体金属に自然対流を生起させた。定常状態において外部から電磁石により磁場を発生させ、熱伝達量を測定し、磁場の強さにより伝熱量が減少することを見出した。しかし熱流量一定の条件のため等温加熱条件の解析解を定量的に検証するまでには至らなかった。
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