研究概要 |
計画調書に記載した計画・方法に従い, ハードウェアの製作, ソフトウェアの作成両方とも順調に進んだ. 1.多自由度多指ハンドの設計, 製作 1本の指の構造を多関節型とし, 4つの回転自由度をもつものとした. 各関節の駆動にはDCサーボモータを用い, シャフトエンコーダにより回転角を測定することにし, 精度良いサーボを行えるようにした. 指の機構部品は全部で4組作った. 現在までのところ3本の組み立てが完了している. 2.触覚・力覚センサの試作 指先に組み込む触覚及び力覚用のセンサを2本作製した. ストレンゲージを用いて指先に垂直に加わる2軸方向の力を測定できる. ストレンゲージからの信号はストレインアンプを通したあとA/D変換を行って制御用コンピュータで処理できるようにした. 3.各指のサーボ制御用ソフトウェアの作成 設備備品費により購入した計算機上でサーボ用ソフトウェアを開発した. 制御用ソフトウェアは, 軌道計算, 座標交換, 重力補償, サーボ処理, タイア割込処理, 及び通信処理からなる. 高速処理を要求されるサーボ処理の部分をアセンブリ言語で記述している. 他の部分はC言語を用いた. 4.力信号処理用ソフトウェアの作成 指先に組み込んだセンサからの信号のノイズ除去のために, バターワース形のディジタルフィルタ用プログラムを作成した. これにより高周波成分を除去して指が物体に触れたかどうかを調べる触覚機能を実現できることを確かめた.
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