計画調書に記載した計画・方法に従い、制御システムの開発と実験を行い、本研究をまとめることができた。 具体的には、以下の通りの成果をあげた。 1.センサ信号処理と感覚フィードバック制御用ソフトウェアの作成 力覚センサからの信号をバターワース型フィルタで処理するソフトを作成した。力覚センサにより接触を検知するソフト、視覚センサにより操作対象の位置、姿勢を計測するソフトを作成した。また、操作対象を視覚で注視しつづけるプログラムを作り、ビジュアルフィードバック制御を行うソフトを作成した。 2.事業駆動方式の制御システムの構築 3本の多関節指には全部で13のモータがあるが、それらすべてを1枚のCPUボードでサーボ制御させた。サーボ制御と並行して、力覚センサの信号処理を行い、指が物に触れたかどうかを検知することができるようになっている。この検知処理において、意味のある信号変化をイベントとして取り扱えるように、リアルタイムOSであるMTOS-68Kを用いた。このOSのもとで、サーボ制御とセンサ処理のタスクが並行して実行され、センサからの事象に呼応して一連の操作ができるような制御システムにまとめた。 3.各種センサを複合して利用する実験 視覚により操作対象物を発見する実験、力センサを用いて積木を立てる操作の実験を行うことができた。
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