研究概要 |
本年度行なった研究概要を交付申請書の実施計画の順に記載し, また新たに付加した研究内容は関係項目の後に記載する. 1.人間の視覚情報および環境場の検討 本項目では既存の実験用二輪車を本研究用に改造し, 二輪車上の人間の操縦姿勢の計測, 人間の各部および車体の加速度の計測, 人間の頭部および車体にビデオカメラを設置し視覚情報の計測を可能とした. この結果操縦時の人間は, 頭部をほぼ地面と水平に保っており(本実験では対地車体角±22度に対し頭部角±4度程度), このため頭部にかかる横向加速度が他に比べ非常に大きくなっていることが分かった(肩, 腰部に比べ3倍程度). そこでドライビングシミュレータ作成時に人間の各部に異なった加速度場を与える必要があり, 視覚情報との関連を十分に検討する必要がある. 2.人間の入力検討(当初昭和63年度の計画) ドライビングシミュレータ作成時に人間の入力をどの様に計測するかが問題となる. そこで台上試験装置を製作し, 上記項目で計測した人間の操縦姿勢変化を台上で再現し, 重心点回りモーメントおよび横力の計測を行った. またこれらから得られた結果を基に, これらモーメントおよび力の影響を計算モデルを用い把握した. なお本項目の次年度以降の課題として台上試験装置の計測周波数帯の拡大が上げられる. 3.パーソナルコンピュータによる連続画像の検討 単純な線画ではある程度の連続画像を作成可能であるが, 二輪車操縦時の人間が違和感がない程度の画像の連続作成は現段階では行なえていない. 次年度使用言語の検討をも含め, このプログラムの全面改良が必要である. なお研究施行計画年度の変更のため, 研究経費内訳に若干の変更を生じた.
|