昨年行った水平堅土での直進走行実験において、走行体自体の重量が大きすぎ走行用モ-タトルクが不足していたため、走行条件により走行不能となる場合があった。そこで、走行体の自重を軽減する追加工を行った。前年度製作したロ-ドセルは転輪軸の曲げモ-メントを受けて実際の路面反力を測定するには精度が良くないため、リング形状で3軸方向ロ-ドセルに設計変更し、また走行実験現場における路面のせん断特性を測定するため環状せん断試験機を製作した。 走行用路面は水平堅土としてコンクリ-ト路面を、水平軟弱土として校内に設備されている鋳物工場の鋳造砂場を用いた。走行実験は、マイコンにより定常速度および加速度を制御し、1月に行った。同時に路面特性として、環状せん断試験機で軟弱土の動的せん断特性を、油圧サ-ボ疲労試験機を用い動的圧縮特性を測定した。 実験デ-タの整理を行いクロ-ラ式走行体の走行理論と比較検討の結果、各転輪が受ける路面反力はコンクリ-ト路面ではクロ-ラシュ-の折れ曲がり形状と機体揺動に、粘性土ではクロ-ラシュ-が土にめり込むためシュ-の折れ曲がり現象は緩和され機体揺動が支配的となることが明らかになった。 前年度の研究成果の発表に関する打ち合わせと、9月に行われた日本機械学会の信越地方講演会での発表のため、長岡技術科学大学に出張を行った。
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