研究概要 |
本年度当初の目的は大概達成した. 具体的には雷撃時に変動する電界を静電アンテナで検出する為, るためスローアンテナを3台試作し, それぞれ50m間隔で設置した. 観測地点が国定公園内にあること, 検出アンプ用の交流電源が必要なこと, そして光ケーブルの布設に既設の電柱を用いたことなどにより, センサの設置場所の選定には制約があった. 光ケーブルの総延長は約1200mとなり, 光ケーブルそのものの費用やその布設工事費用が膨大な見積りとなった. その為東北電力(株)の協力を得て布設することとした. センサアンプ部分は停電補償を付加し, 常時バッテリバックアップを施してある. 光アナログリンクには伝送帯域がDC〜7MHzの市販のものを使用した. データの記録は一ヶ所で行ない, 一時記憶として本補助金で購入したトランジェントディジタイザと現有の同一型式のディジタイザを使用した. データの転送には8ビットパーソナルコンピュータを用い5インチフロッピーディスクに記録している. 記録回数の大幅に増加する為, 本年度にはハードディスクを導入し, また16ビットパーソナルコンピュータを使用する予定である. 本補助金で構築したシステムの概要は1987年の秋に開催された電気学会主催の放電・高電圧研究会で発表した. また得られた結果の一部は1988年の1月開催された大気電気学会の研究会で発表している. 1988年の4月の米国オクラホマの国際会議, 同年6月開催予定のスウェーデン・ウプサラでの国際会議でも同様の発表を行なう予定である.
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