研究概要 |
有限要素法による, 永久磁石発電機の特性解析法を確立するとともに, 発電機内の磁界解析を行い, 永久磁石の最適位置, 及び磁石の着磁方法について検討を行った. 本年度の研究成果を要約すれば, 以下のようになる. 1.永久磁石発電機の特性解析手法としての有限要素法の確立 永久磁石発電機の特性解析については, ほぼ開発が完了した. また, 回転機の三次元解析を行う際の周期境界条件の与え方の検討を行った. 2.パルス着磁器の非線形過度磁界解析法の開発 電荷を未知数として取り扱うことにより, コンデンサを放電して磁石を着磁する際の過度磁界を解析する手法を確立した. 3.磁石の最適配置の検討 磁石を回転子の表面にはりつけた場合と回転子中に埋め込んだ場合について, 無負荷時の解析を行った結果, 磁石を回転子中に放射状に, あるいは傾斜させて埋め込んだ方が, ステータとロータ間のギャップ中の磁束密度を高くできることが明らかになった. 4.磁石の着磁方法の検討 ネオジウム磁石のような超強力磁石を, 発電機内に組み込む作業を行う際には, 大きな力が働いて工作が困難である. そこで, 磁石を回転子に固定してから着磁する方法を種々検討した結果, 磁石を回転子中で傾斜させ, かつ1極ずつ着磁するのがよいことがわかった. 4.モデル発電機の試作 最適な発電機形状がほぼ明らかになったので, モデルの試作を行った. また, 購入した直流コンデンサを用いて, 着磁用のパルス電源を製作し, 実験の準備がほぼ完了した. 磁束分布等の測定は63年度に行う予定である.
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