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1988 年度 実績報告書

レーザを用いたMHD発電電極境界層アーク現象に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 62550208
研究機関九州大学

研究代表者

渡辺 征夫  九州大学, 工学部, 教授 (80037902)

研究分担者 白谷 正治  九州大学, 工学部, 助手 (90206293)
益田 光治  九州大学, 総合理工学研究科, 助教授 (40038097)
キーワードMHD発電 / 電極境界層 / アーク / レーザ干渉法 / 温度測定
研究概要

本年度は、先ず石炭燃焼MHD発電を想定して、MHD燃料ガスプラズマ流中に配置した陽極、または陰極表面上をSiO_2とPbを均一に混合した1mm程度の厚さの模擬スラグ膜で覆った状態でパルス電圧を電極間に印加して微小径の橋絡アークを発生させ、前年度と同様な計測法(パルス色素レーザを光源とするマッハツエンダ干渉法)により中性ガス密度の変化を測定してアーク温度評価を行った。次に、昭和62年度のクリーン燃料MHD発電を想定した微小径アーク温度測定結果と本年度のアーク温度測定結果をもとに、アーク柱の温度は、アーク電流によるジュール加熱と対流及び熱伝導による冷却とによって決定されるというモデルを提案して、アーク柱のエネルギーバランスについての理論的検討を試みた。その結果、次のような成果を得た。
1.アークの形状、及び電極近傍の温度はスラグの影響を大きく受ける。スラグが陰極表面にある場合アーク柱の形状は複雑で陰極近傍の温度は低い。一方スラグが陽極表面にある場合アーク柱は全体的に均一に円柱状となり温度はスラグが存在しないときと同程度である。
2.一定圧力で熱平衡という条件が成立するパルスアークの膨張終了時で評価したアーク温度は、プラズマ主流部に近い領域で約10000Kである。
3.アーク柱へのエネルギー注入はアーク電流にもとづくジュール加熱により、またアーク柱からのエネルギー損失はガス流がアーク柱の表面や内部を流れることによる対流とアーク柱側面からの熱伝導によるとするエネルギーバランスモデルを提案した。このモデルを用いてアーク柱の導電率を評価し、その導電率とガス温度との関係式から求めたアーク柱温度は実測値と比較的良い一致を示した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 池上知顕: 電気学会新・省エネルギー研究会資料. 47-55 (1988)

  • [文献書誌] Tomoaki Ikegami.: Japanese Journal of Applied Physics. 27. 2360-2367 (1988)

  • [文献書誌] Mitsuharu Masuda.: Proceedings of the 10th International Conference on MHD Electrical Power Generation. (1989)

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公開日: 1990-03-20   更新日: 2016-04-21  

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