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1987 年度 実績報告書

ハイブリッド放電プラズマを利用した材料プロセシングの基礎研究

研究課題

研究課題/領域番号 62550211
研究機関熊本大学

研究代表者

蛯原 健治  熊本大学, 工学部, 教授 (50035060)

キーワードプラズマプロセシング / アモルファスカーボン / アモルファスシリコン / ダイヤモンド状薄膜 / 超電導薄膜
研究概要

高周波電源(パール工業200w)の購入によって, ハイブリッド放電による材料プロセシングの実験ができるようになった. ハイブリッド放電の構成は, (a)高周波放電とパルス電磁誘導放電, (b)高周波放電とマイクロ波放電, (c)高周波と交流・直流放電の3種類である.
放電ガスとしては従来メタン(100%)のみを用いていたが, 本年度は反応性放電方式を採用した. これはアルゴンプラズマを主放電として, このプラズマ中に原料ガス(メタン, シランなど)を導入して, 分解する方式である.
プラズマ量を分光学的に計測した. プラズマ分解によって生成される水素原子のバルマー線のスペクトル強度およびスペクトル広がりを観測して, 励起温度(電子温度)やドプラー速度を求めた. その結果, (a)方式のハイブリッドプラズマの電子温度は最高22000kであった. また(b)(c)方式の放電では10000k〜18000kの温度であることがわかった. 特に注目される新しい実験結果として高周波放電は中心波長ではシャープですその広がったスペクトル広がりを, マイクロ波では中心波長で広がってすそ部の狭いスペクトル形状を示した. 両者のハイブリッド放電では両特性が重なった広がりになり, プラズマ中の電子エネルギー分布の相乗効果が明確に示された.
プロセシングによって生成した膜はアモルファスカーボン, アモルファスシリコンであり, ハイブリッドにすることにより, 光学特性, 電気特性, 膜構造を制御することができた. さらに, 最近注目されている超電導体(Y_1Ba_2Cu_3O_<7-x>)を製作し, これをターゲットにして, 放電スパッタにより, 超電導薄膜を堆積することができた. この場合もハイブリッド方式が超電導薄膜生成にも有効であることが明らかになった.

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 蛯原健治, 相良一郎, 大平尚, 前田定男: 電気学会論文誌A. 107-A. 248-254 (1987)

  • [文献書誌] K. Ebihara;S. Kanazawa;Y. Yamagata;K. Sunada;N. Sugatsuke;S. Maeda: Proceedings of 8th International Symposium on Plasma Chemistry/Tokyo. 3. 1560-1565 (1987)

  • [文献書誌] Kenji Ebihara and Tadao Maeda: Plasma Processing and Synthesis of Materials(Material Research Society Simposia Proceedings). 98. 249-254 (1987)

  • [文献書誌] K. Ebihara;S. Kanazawa;S. Maeda: Process Diagnostics(Material Research Society Symposia Processings). (1988)

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公開日: 1989-03-20   更新日: 2016-04-21  

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