• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1988 年度 実績報告書

多値直交擬似雑音符号を用いた耐妨害伝送方式の研究

研究課題

研究課題/領域番号 62550245
研究機関鹿児島大学

研究代表者

棚田 嘉博  鹿児島大学, 工学部, 助教授 (70033248)

キーワード実数多値直交擬似雑音系列 / スペクトラム拡散多重伝送 / 時分割・符号分割多重 / ディジタル相関処理 / ASIC / レーダ / スクランブル伝送 / 有限体上の多値直交擬似雑音系列
研究概要

本研究は、M系列やGold系列などの符号よりも相関特性が優れた実数値の擬似雑音符号を開発し、耐妨害性、秘話性を従来よりも高めたスペクトラム拡散多重伝送方式の基礎を確立することを目的として、昭和62年度から最終年度の本年度まで行なわれた。前年度は、実数多値符号の構成法と、それを用いた時分割・符号分割スペクトラム拡散多重伝送方式の基本構造を与え、相関検出の基礎実験を行なった。本年度は、これらの総括を行ない、更にディジタル相関処理を効率的に実行するために数論変換を導入した新たな展開を試みた。以下に、本年度の研究実績を要約する。
1.実数多値符号を用いたスペクトラム拡散多重伝送方式の総括
伝送符号用の系列として着目すべきファクタは、系列の長さN、多値数、値域、同一長の異なる系列の数、系列組の相互相関関数、長さNの数論的構造などである。昼間干渉のない時分割・符号分割多重伝送方式が理論的に構成可能であり、長さが2のべき乗で系列自身および相互相関の絶対値が小さく、系列組が遅延差0で直交系を成すような系列を、この方式のために開発した。ディジタル信号処理における丸め誤差、量子化雑音はガウス雑音と同様に、処理利得によって抑圧される。システムの実現は、専用DSP或いはASICの性能の向上に依存する。
2.多値直交擬似雑音符号に関する相関技術の新たな展開
実数直交擬似雑音系列の応用として、スペクトラム拡散通信方式だけでなく、レーダ、システムの動特性測定、信号のスクランブル伝送、データの暗号化伝送などに応用できることを示した。互いの内容を深めるために、これらの応用研究を手掛けたい。ディジタル信号処理の効率化をはかるために、有限体上の多値直交擬似雑音系列を導入したが、上記の各種応用に対しては誤差などの検討課題が残された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Yoshihiro TANADA.: Electronics and Communications in Japan,Part1. 71-1. 30-38 (1988)

  • [文献書誌] 棚田嘉博: 電子情報通信学会第二種研究会技術研究報告. SS87-15. 95-102 (1988)

  • [文献書誌] 棚田嘉博: 情報理論とその応用学会第11回シンポジウム論文集. 11. 265-270 (1988)

URL: 

公開日: 1990-03-20   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi