研究課題/領域番号 |
62550247
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電子通信系統工学
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
田崎 三郎 愛媛大学, 工学部, 教授 (00036394)
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研究分担者 |
山田 芳郎 愛媛大学, 工学部, 助手 (00110833)
大沢 寿 愛媛大学, 工学部, 教授 (50029336)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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キーワード | 記録符号 / FMファミリー符号 / 有限オートマトンモデル / ビタビ復号法 / パーシャル・レスポンス方式 / ジャコビ型3値符号 / ディジタルVTR / 光磁気記録システム |
研究概要 |
高性能な記録符号を実際システムの要求に合わせて開発するには、主として次の3つの視点があると思われる。(1)システム設計を容易にし、DCワンダリングの発生を避けるために、DCフリー特性機能を付与すること、(2)信号再生時における波形干渉を減少させるために、記録時の波形極性反転最小間隔Tmin(すなわちα制約)を広くすること、(3)多値化などによる符号化効率の改善を含めて、記録システムに科せられた諸条件下で達成し得る通信路容量を大きくすること、である。このような特性を兼ね備えた符号を効率よく開発したり、性能比較を容易に行えるために記録符号の体系化が強く求められる。これに対して、本研究ではFMファミリー符号を体系化の基礎検討対象として取り上げ、その符号化則を有限オートマトンモデルで表して分類を行なった。その結果、従来FM符号とは関係のない符号と見なされていたいくつかの符号が実はFMファミリー符号であることが明らかとなり、また全く新たなFMファミリー符号が数多く見い出された。さらに、2レベルで3値情報を記録できるJacoby型3値等号にDCフリー特性を付与するための符号構成理論を確立し、符号構成アルゴリズムを導いた。 一方、信号再生方式や復号法については、必ずしも信号記録側特性に対して、その逆関数関係を保持することは要求されない。このことから、本研究では信号検出と波形等化のためにパーシャル・レスポンス方式を導入し、ビットごとの復号法に代えてビタビ復号法を用いることを検討した。その結果、同じSN化でも1桁以上のビット誤り率の改善が得られた(FM符号に対して)。さらに、α制約条件を考慮してビタビ復号器を構成することで、(2,7)RLL符号の場合、約10dBと大幅なSN比改善が得られることが明らかとなり、復号化においても符号化則の活用が重要であることが示された。
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