研究概要 |
本研究で提案したプリズム形光ピックアップについて, 次のような研究結果が得られた. 1.光ピックアップに偏波保存光ファイバを導入する可能性について, 光ファイバと偏光ビームスプリッタの組み合わせによる基礎実験を行い一応の研究成果が得られた. 2.半導体レーザの出射光を偏波保存光ファイバを介し偏光ビームスプリッタへ斜め入射した場合, その戻り光強度分布が光デスクの変動に対し変化するという結果を得, 戻り光を5分岐の単一モードファイババンドルで受光しフォーカス信号を得ることを実験的に確認した. 3.これ等の実験段階に於いて, 我々は新たに, 回転楕円鏡を用いた光ピックアップ方式を検討し従来にない特徴をもつことが判った. なお, これ等の成果は, 62年11月及び63年3月の電子情報通信学会全国大会で講演した. また, これ等の研究結果の継続として, 1.半導体レーザの出射光を偏波保存光ファイバを介し, これを偏光ビームスプリッタへ斜め入射した場合, その戻り光強度分布が光ディスクの変動に対し変化するという実験結果が得られたが, これ等の理論的解明を行い, さらに, 特性・性能の向上を図る. 2.デバイスの到達性能を推定し, デバイス全体を半導体レーザを含めて作成し, 特性の測定改良をくり返し, デバイスの小形, 計量化を目的にした総合デザインを行う. 3.プリズムを回転楕円鏡に代えた場合の, 新しい光ピックアップについても, 回転楕円面による集光特性の理論的解析及びその実験結果, ならびに, 非焦点信号検出法等についても検討する. なお, これ等の結果をまとめて63年度末に電子情報通信学会論文誌等へ投稿する予定である.
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