研究課題/領域番号 |
62550295
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
計測・制御工学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
新妻 弘明 東北大学, 工学部, 教授 (90108473)
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研究分担者 |
林 一夫 東北大学, 高速力学研究所, 助教授 (30111256)
佐藤 源之 東北大学, 工学部, 助手 (40178778)
中鉢 憲賢 東北大学, 工学部, 教授 (20006224)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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キーワード | 地下き裂 / 弾性波計測 / シェアシャドウ / 坑井間計測 / 水圧破砕 / 地熱開発 / 高温岩体 / 地下工学 |
研究概要 |
本研究は、地下き裂の透過横波弾性波に対する伝搬異方性ならびに減衰特性を利用、坑井間弾性波計測により地下き裂の存在のみならずその三次元的な構造を計測する具体的な手法を確立しようとするものである。本研究によって得られた主な成果は次の通りである。 1.理論的検討:地下き裂を透過する弾性波の伝搬特性を三層モデルを用いて理論解析し、その結果に基づき、透過横波の偏波ならびに減衰から、き裂の存在とその傾きを算定する具体的な方法を提案した。 2.坑井内人工音源の開発:三軸シェアシャドウ法を実現するためには、再現性の良い弾性波を発生できる坑井内音源を開発する必要があるが、本研究では市販のエアガンに改造を施し、深度500mの坑井内で安定に弾性波を発生できるシステムを開発し、さらにその特性を明らかにした。 3.三軸シェアシャドウ解析システムの開発:多数の波形を統計的に処理するためのデータ取込みならびに同期加算ソフトウェア、3成分の加速度波形から、き裂評価に必要なパラメータ(縦波振幅、横波振幅、偏波面、縦波速度、横波速度)を抽出するとともに、解析結果を三次元的に表示するソフトウェアを開発した。 4.人工き裂計測実験:立案した計測法に基づき、東八幡平フィールドにおいて4本の坑井を用い、地下370mに人工的に作製されている地下き裂の計測実験を行った。さらにそこで得られた信号波形を先の理論に基づいて解析を行った。さらにそこで得られた信号波形の理論に基づいて解析を行い、地下き裂の三次元形状を求めた。その結果、三軸シェアシャドウ法によって得られたき裂の方向は三次元地殻応力計測ならびに人工き裂のコアサンブルによって推定される方向とほぼ一致しており、本計測法の有効性が確認された。また、透過SVのき裂開口変依存性が測定できた。
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