本年度は、前年度に引き続いて研究を進め、次のような新しい結果を得た。 1.分散的手法を大規模な超LSIのブロック配置問題へ適用し、アルゴリズムの改良を行い、手法の有効性を検証した。 2.フィールドスルーに着目した概略配線手法を新しく開発し、その実現に確率的最適化手法を適用して良好な結果を得た。 3.分散的手法を、超LSIの一つであるスタンダードセルの配置問題へも適用することを試み、適用の可能性を探った。 4.生態システムにおける生物進化の考え方を取り入れることにより、状態を多重化した確率的最適化手法を新しく考案した。この新手法は、完全に分散的に扱うことが可能である。今後、並列分散的に処理する計算機を用いて実現することにより、一層その真価を発揮するものと思われる。 5.本手法の並列分散性と最適化における裏付けを理論的に議論した。 6.他の応用可能分野についても種々の検討を行った。 7.研究の最終年度であるため、本研究の取りまとめを行った。
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