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1988 年度 実績報告書

区間安定性を主眼とするロバスト安定解析法

研究課題

研究課題/領域番号 62550304
研究機関京都大学

研究代表者

森 武宏  京都大学, 工学部, 助教授 (60026359)

研究分担者 英保 茂  京都大学, 工学部, 教授 (40026117)
キーワード区間安定性 / ロバスト安定性 / 動的システム / 区間行列 / 区間多項式
研究概要

本研究の主要目的は、各種の動的システムの二種類の表現、すなわち多項式表現、状態空間表現の各々についてシステム中に含まれるパラメータに関する区間安定性を吟味することであった。ここに、区間安定性とは、パラメータが所与の閉区間を変動するとき、区間の両端点でのパラメータ値における安定性が任意の他の値でのそれを保証することをいう。この区間安定性の概念に関して、前年度より今年度にかけて三種類の動的システムに対して考察がなされた。それらは、連続時間線形システム、離数時間線形システム、連続時間非線形システム、である。このうち、第一、第三のクラスのシステムに対しては、先に述べた多項式表現を用いて、第二のクラスに対しては状態空間表現、つまり、行列表現を用いて検討が行われた。その結果。連続時間システムに対しては、特にむだ時間システムに対して区間安定性の成り立つ場合が明らかにされた。第二の離数時間システムのクラスに対しては、区間安定性のいくつかの十分条件が導かれるとともに、必要十分条件が得られるシステムのクラスが与えられている。最後の非線形システムに対しては、区間パラメータを含む幾種類かのシステムでは、有限回の絶対安定性の判定で必要かつ十分であることが示された。以上の他に、今年度の後半のねらいの一つは、むだ時間システムの安定性のために許されるパラメータ変動の大きさ、つまりパラメータ空間におけるロバスト性測度を得ることであった。これに対しては、システムの状態空間表現においていくつかの安定測度の指標を得ることができた。また、これらの理論的検討を跡付ける意味で動的システムのシミュレーションプログラムを開発した。このソフトウェアは業績として陽には現れないものの、研究の進展に重要な役割を果たした。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 森武宏: システムと制御. 32. 274-275 (1988)

  • [文献書誌] 森武宏: 電子情報通信学会. J71ーA. 1814-1819 (1988)

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公開日: 1990-03-20   更新日: 2016-04-21  

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