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1987 年度 実績報告書

既存鋼橋梁の余寿命予測

研究課題

研究課題/領域番号 62550327
研究機関東京工業大学

研究代表者

三木 千寿  東京工業大学, 工学部, 助教授 (20016645)

研究分担者 森 猛  東京工業大学, 工学部, 助手 (10157860)
キーワード鋼橋梁 / 余寿命 / 疲労亀裂進展 / 交通荷重 / 変動応力 / オンライン実験
研究概要

本年度は下記の3つの課題について検討し, 以下の結果を得た.
(1)疲労損傷の分類:文献調査や研究者らがこれまでに行なってきた研究の成果に基づいて, 疲労損傷の生じやすい構造ディテールおよび疲労亀裂の進展モードについて検討した. その結果, 主桁と横桁や主桁と退傾構の接合部, 鋼床版の縦リブ・横リブ交差部などのすみ肉溶接部に疲労損傷の発生例の多いことが明らかとなった. また, これらのすみ肉溶接部に作用する応力の形式・方向と構造形式の関係を明らかとした. さらに, 疲労亀裂の進展モードとしてはへき開型のモードIが支配的であることが明らかとなった.
(2)破壊力学解析モデル:(1)での結果に基づいて疲労亀裂進展の解析モデルを設定した. このモデルには, 応力拡大係数(K値)の算出法, 疲労亀裂進展速度(da/dN)と応力拡大係数範囲(ΔK)の関係, 応力繰返しによる亀裂進展量の計算方法などが含まれている. 応力の作用方向や形式(曲げ, 軸力)が疲労損傷に及ぼす影響はK値を算出する際に考慮されている. 実橋梁で問題となる変動応力下での疲労損傷に対しては, (3)および次年度の研究成果に基づいて適切なda/dN-ΔK関係を設定することにより考慮する. なお, ここで設定した亀裂進展解析モデルの適用性は, 一定振幅応力で行なわれたすみ肉溶接継手試験体の疲労試験の結果と比較することにより確認した.
(3)オンライン疲労亀裂進展実験:交通荷重により疲労損傷の生じやすい部分に作用する変動応力を求めるためのプログラムを完成し, そのような変動応力下で疲労亀裂実験を行なうためのシステムを開発した. 本システムによる実験は現在進行中であり, この実験結果に基づいて変動応力下での疲労亀裂進展を予測するための手法を次年度に開発する予定である.

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公開日: 1989-03-20   更新日: 2016-04-21  

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