1.コンクリートの耐海水性、耐凍害性に関する検討 昭和62年度に行った海水中における急速凍結融解試験から得られた知見を暴露実験から検証した。その結果、空気量4〜8%の範囲で空気量が多くなるほどスケーリングの発生が抑制されることを確認した。 また、スケーリングを定量的に把握するための検討を行った結果、その累積分布はワイブル分布により適切に表すことができることを明らかにした。 さらに、気象データからコンクリート内部の凍結融解回数を推定するために、オホーツク海沿岸の海岸擁壁内部の温度分布を測定し、凍結期と非凍結期の深さ方向の温度分布のシミュレーションを可能にした。 2.鉄筋コンクリート部材の耐力評価 凍結融解作用を受けた鉄筋コンクリート部材の耐力を評価するために急速凍結融解作用を300サイクル与えたあと耐力試験を行った。その結果鉄筋コンクリート部材の耐力は、標準養生のものに比べて10%程度低下することを明らかにした。
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