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1987 年度 実績報告書

塩化ナトリウムのアルカリ骨材反応に及ぼす影響に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 62550346
研究機関金沢大学

研究代表者

川村 満紀  金沢大学, 工学部, 教授 (20019730)

研究分担者 竹本 邦夫  金沢大学, 工学部, 講師 (20126593)
キーワード塩化物 / アルカリ / シリカ膨張 / 細孔溶液 / 鉄筋腐食
研究概要

1.塩化物をモルタル中に添加することによりアルカリシリカ膨張は促進されることが明らかとなったが, 塩化物の種類化(NaCl, CaCl_2)により膨張挙動に差異がみられ, とくにNaClの促進効果の大きいことがわかった.
2.1の結果及び各種モルタルの細孔溶液分析結果により得られた塩化物の細孔溶液の各種イオン濃度に与える影響から, 添加された塩化物のアルカリシリカ膨張の促進は単なる細孔溶液中のアルカリ濃度の上昇だけでは説明がつかず塩素イオンによる影響の大きいことが推測された.
3.一方, 外部から供給された塩化物のアルカリシリカ膨張に及ぼす影響は, 非常に特異的な現象として示された. すなわち, NaCl溶液に浸漬されたフライアッシュモルタルの膨張量はNaOH溶液に浸漬されたフライアッシュモルタルの膨張量はNaCl溶液の浸漬した場合より極端に大きくなることがわかった. しかし, 各モルタルの細孔溶液中の水酸イオン濃度は, NaCl浸漬けの場合浸漬とともに減少していることがわかった. これらのことは(NaCl浸漬モルタルのとき)NaOH浸漬にともなう水酸イオン濃度の増加が各モルタルの膨張量を説明しうるものと逆の関係であり, 塩素イオン自身の影響の大きさを示唆しているものと思われる. また, NaCl溶液浸漬モルタルの膨張量とモルタル中のCa(OH)_2の量との相関性が大きいという興味ある結果も得られている.
4.アルカリ・シリカ反応の発生は, モルタル中の鉄筋の腐食を促進することがわかった. しかし, その促進メカニズムについては, 細孔溶液中のcl^-/oH^-比の変化だけで説明がつかず, 詳細な検討が必要になっている.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 川村満紀: セメント技術年報.

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公開日: 1989-03-20   更新日: 2016-04-21  

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