現在、コンクリート構造物の塩害による損傷に対して補修工法としてよく用いられる合成樹脂材料によるコンクリートの表面処理をとりあげ、ひびわれ追従性の確認を伴うとともに、補修設計の基本的な考え方についてとりまとめた。 得られた主要な結果を以下に示す。 1.塩害補修にあっては、塩害劣化機構から区分される劣化程度を考慮したうえで設計を行わなければならない。 2.現在主として用いられている、塩害補修用ライニング仕様は、酸素の遮断をあまり期待できないため、かぶりコンクリートで塩化物イオンを処量に含む箇所でのはつり作業が極めて重要である。 3.ひびわれ追従性能はライニング膜厚と使用材料の伸度によって指定が可能である。
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