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1987 年度 実績報告書

T字型観測桟橋を用いた海底地形変動と漂砂量推定に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 62550373
研究機関京都大学

研究代表者

河田 恵昭  京都大学, 防災研究所, 助教授 (10027295)

キーワード海底地形 / 海浜断面 / 大潟海岸 / 砂州 / 反射
研究概要

T型波浪・漂砂観測用桟橋を用いた平面的な海底地形計測法の開発とそれによって得られたデータに基づく大潟海岸の海浜変形の特性を検討した. まず地形の計測は, 水圧センサーを内臓した円筒型の耐圧ステンレス容器をそりに搭載し, それを等速度で牽引する方法で行った. 沿岸方向の測線間隔は平均10mであって, 沖方向約220m, 沿岸方向約100mの海域の平面的な海底地形図を作ることを目的としている. 沖方向の水深計測は5あるいは10秒間隔(移動距離で約1mと2mに対応する)に行っており, 従って, この海域で約1,000から2,000個の水深データを取得した. これらのデータからスプライン補間を行って, 海底地形図を作成した. なお, 水温や気圧の補正法, また波浪の影響に関して, 事前の予備観測で検討し, 十分信頼できるデータを取得している. その結果, 海底地形のうち, 水深が4mより浅い海域では等深線は汀線にほぼ平行であって, それより以深では沿岸方向の等深線の一様性が崩れ, かなり複雑な地形となっており, さらに, 浅瀬や深みの水平スケールは来襲波浪の波長のスケールに対応することが見出された. 一方, 1988年3月中旬に計測した海底断面から, 冬期季節風の吹き出し時期と終息時期で海底地形が大きく相違し, 3月には西端の測線で頂部水深が約4mの浅瀬が記録されており, それから約100m離れた東端では, 浅瀬がなくなって平坦になっている. 今回の計測から, 浅瀬や深みの位置は変わらないのではなく, 沿岸方向を東に移動していることやその平均的な水深が3月に深くなっていることが見いだされた. このことから, 現状の大潟海岸は, 沿岸方向の砂州の移動と前浜上に置かれた消波ブロックによる反射による離岸漂砂の発生が重なって, 変形していると考えることができる.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 河田恵昭: 第35回海岸工学講演会論文集. 35. (1988)

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公開日: 1989-03-20   更新日: 2016-04-21  

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