研究課題/領域番号 |
62550391
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
佐佐木 綱 京都大学, 工学部, 教授 (20025836)
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研究分担者 |
内田 敬 京都大学, 工学部, 助手 (60203535)
川崎 雅史 京都大学, 工学部, 助手 (20195077)
秋山 孝正 京都大学, 工学部, 助手 (70159341)
井上 矩之 福山大学, 工学部, 教授 (20026264)
飯田 恭敬 京都大学, 工学部, 教授 (10026114)
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キーワード | 都市高速道路 / 均一料金 / チェックポイント / 密接関連性 |
研究概要 |
都市高速道路の料金は、基本的には償還原則から決定されるが、料金体系の設定が不適当であると、道路の機能が十分発揮されないばかりか、都市活動全般の悪影響を与えるので、現在の料金制度は、利用交通の特性と料金徴収の容易性を考慮して均一料金性が採用されている。道路網の規模が小さく、1つの均一料金圏だけが存在する場合は、料金圏の半径や料金額の設定が主な研究課題であった。しかし、都市高速道路の拡充・延伸とともに、料金体系に関わる検討課題は多様化、複雑化してきている。そこで、複数の均一料金圏をもつ都市高速道路の料金設定における諸問題を体系的に整理し、都市圏構造を考慮した料金体系の合理的な設定・調整方法を検討するために63年度は次の手順で研究を進めた。 (1)複数の料金圏をプール採算性により運用することの是非に関する理論的根拠を明確にするために、路線間の密接関連性の議論を料金圏間の密接関連性へと展開した。関連性の定義を再考し、数量的な評価指標を提案するとともに、将来の京阪神都市圏における高速道路網の料金圏の関連性について数値的な検討を加えた。 (2)将来の阪神高速道路網を対象に、オーバーラップ料金決定のための最適化問題の数値計算を実行した。まず、需要固定の場合について計算し、つぎにOD需要が変動する場合へと拡張する。そして、問題の感度分析を通じて、オーバーラップ部の料金の変化が、ネットワーク全体の交通パターンおよび料金収入に及ぼす影響について考察した。 (3)オーバーラップ料金額により、高速道路の利用パターンは変化するが、それによる密接関連性指標への影響について、数値的検討を行った。その結果を通して、密接関連性からみたプール採算性の是非、オーバーラップ料金を含む料金体系の合理的設定方法について考察し、最終的に研究成果報告書をとりまとめた。
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