• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1988 年度 実績報告書

人工高分子凝集剤を用いた急速ろ過の効果とメカニズム

研究課題

研究課題/領域番号 62550395
研究機関北見工業大学

研究代表者

海老江 邦雄  北見工業大学, 工学部, 教授 (10001223)

キーワード高分子凝集剤 / 直接ろ過 / 二層ろ過
研究概要

今年度は、前年度後半に続き、ろ過速度、1ニオン系有機性高分子凝集剤(以下、PAMと称す)の注入率、ろ過構成(珪砂単層およびアンスラサイト、珪砂の二層)などを変化させた各種の条件で直接ろ過実験を実施した。実験用原水としては、本学水道にカオリンを20mg/l添加後、主凝集剤としてのPACを7.5mg/l注入しマイクロフロックを形成させ、さらに、凝集助剤としてのPAMを所定量注入した直後の水を用いている。これらの実験における結果の概要はつぎの通りである。
始めに、最終損失水頭については、単層、二層のいずれのろ層においても、また、いずれのろ速においても、PAM注入率の高いほど大きな値を示した。単層ろ過と二層ろ過との比較では、表層部のろ材径が小さい単層ろ過において顕著な損失水頭の発生が認められ、損失水頭を抑制する上で大径ろ材、二層ろ層の採用が非常に効果的であることが明らかになった。
PAM注入が平均ろ過水濁度に及ぼす効果は、単層ろ過、二層ろ過のいずれにおいても非常に大きく、注入率の微増に伴って平均ろ過水濁度が大幅に低下して行く様子が認められた。さらに、清澄期の最低濁度はいずれも検出限界以下となった。また、清澄期間についても、PAM注入の場合の方が長く、二層ろ過の方がより良好な結果を示した。
以上、今年度の実験から、PAM注入に伴うフロックは密度大で強い粘着性を示すものの、上層にアンスラ、下層に珪砂を配置した二層ろ過は、損失水頭、ろ過水濁度、ろ過の高速化の観点から、将来的に有望であることなどが明らかになった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 海老江邦雄,天野重己: 土木学会第42回年次学術講演会講演集2. 748-749 (1987)

  • [文献書誌] 海老江邦雄,天野重己,飯沼信治,藤縄憲通: 第25回衛生工学研究討論会講演概要集. 102-104 (1989)

URL: 

公開日: 1990-03-20   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi