大学図書館の空気調和システム(特に空調機内部、吹出口等)で、浮遊粉塵、落下塵、浮遊真菌、落下真菌、付着堆積粉塵、付着真菌等の汚染質につき、空調機運転状況を変化させた時の測定を行った。又、試作した「押印式堆積粉塵測定装置」の性能試験も併せて実施した。 得られた知見は以下の通りである。空調機運転始動時では、特に3〜5μm粒子径以上の比較的大型粒子に発塵特性が現われ、吹出口からは、浮遊及び落下塵として発生が認められた。又、真菌(カビ)測定では、夏期・冬期でその特徴に差が認められたので、書物に対して"しみ"の発生原因である糸状菌の検出を試み、空調設備の寄与を検討した。そして、「押印式堆積粉塵測定装置」は、加圧力4kg/cm^2が他の圧力に比べ、粉塵重量濃度、OD値、個数濃度に対して有効であることが判明し、今後の測定評価を行ううえで貴重な成果となった。
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